ゲーム感覚で小児の視力を自動測定できるタブレット端末

小児の視力を自動的に測定するタブレット型コンピュータが開発された。ゲームデザインを用いたアプリケーションソフトウェアが搭載されている。英国・マンチェスター大学のTariq M Aslam氏らは、100例以上の小児において検討し、このシステムは眼疾患を有する小児の視力を客観的かつ正確に自動測定できることを示した。将来の実用性が期待される。American Journal of Ophthalmology誌オンライン版2016年8月17日号掲載の報告。
研究グループは、マンチェスター王立眼科病院の小児眼科外来患者を受診した連続112例を対象に、Mobile Assessment of Vision by intERactIve Computer for Children (MAVERIC-C)システムを用いて視力を測定した。
MAVERIC-Cシステムは、ゲームデザインを用いて、視力測定のコンプライアンスを高め自動的に視力スコアを得られるタッチパネル式のタブレット端末で、参加者には特別に用意した視覚室で操作してもらった。また、検査者がETDRS視力検査に基づいた標準視力検査表を用い視力を評価した。
主要評価項目は、MAVERIC-C近見視力スコアの信頼性、およびMAVERIC-Cスコアと通常視力検査との一致性であった。
主な結果は以下のとおり。
・112例中106例の小児(95%)が、手助けの必要なくMAVERIC- Cシステムを用いた視力測定を完遂することができた。
・試験-再試験視力スコアの平均差は0.001(標準偏差[SD]±0.136)、一致限界(2SD)は±0.267で、視力スコアは十分信頼できることが認められた。
・近見EDTRS視力検査との比較では、平均差-0.0879(±0.106)、一致限界±0.208であった。
(ケアネット)
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