O型女性は胃十二指腸潰瘍リスクが高い~日本ナースヘルス研究 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2017/11/10 ABO式血液型でO型の日本人女性は、他の血液型の女性よりも胃十二指腸潰瘍の発症リスクが有意に高いことが、群馬大学のLobna Alkebsi氏らの研究により明らかになった。また、1955年以前に出生した群は、それ以降に出生した群よりも高リスクであった。Journal of epidemiology誌オンライン版2017年10月28日号の報告。 血液型Oが消化性潰瘍リスク上昇と関連するという報告があるが、日本人対象の調査はほとんどない。そのため、著者らは、日本人女性の大規模コホート研究である日本ナースヘルス研究※(n=15,019)の前向き/後ろ向きデータ両方を用いて分析を行い、ABO式血液型と胃十二指腸潰瘍発症リスクとの関連性を調査した。胃十二指腸潰瘍発症リスクに対するABO式血液型の影響は、Cox回帰分析を用いて評価した。 主な結果は以下のとおり。 ・血液型Oの女性は、それ以外の血液型(A、B、AB)の女性と比較して、出生時から胃十二指腸潰瘍の発症リスクが有意に高かった(多変量調整ハザード比 1.18、95%CI:1.04~1.34)。 ・血液型Oで1955年以前に出生した女性は、それ以降に出生した女性よりも、胃十二指腸潰瘍の累積発生率が高かった。 1955年以前群:多変量調整ハザード比 1.22、95%CI 1.00~1.49 1956年以降群:多変量調整ハザード比 1.15、95%CI 0.98~1.35 ※日本ナースヘルス研究(JNHS:Japan Nurses' Health Study) 女性の健康増進に役立てるため、日本の女性看護職員を対象に、生活習慣や女性ホルモン剤の利用が健康にどのような影響を及ぼすかを研究している。 (ケアネット 武田 真貴子) 原著論文はこちら Alkebsi L, et al. J Epidemiol. 2017 Oct 28. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 敗血症疑い患者の抗菌薬の期間短縮、PCTガイド下vs.CRPガイド下/JAMA(2024/12/25) 閉経後HRT(ホルモン補充療法)のビッグデータを用いたtarget trial emulation(標的模倣試験)の結果(解説:名郷直樹氏)(2024/12/25) オンコタイプDX再発スコア≧31のHR+/HER2ー乳がん、アントラサイクリンによるベネフィット得られる可能性(TAILORx)/SABCS2024(2024/12/25) 日本におけるレカネマブ治療施設の現状〜北海道のいま(2024/12/25) 乾癬治療のデュークラバシチニブ、長期投与の有用性(2024/12/25) 鉄剤処方や検査・問診のポイント~「鉄欠乏性貧血の診療指針」発刊(2024/12/25) 患部への血流遮断で変形性膝関節症の痛みが軽減(2024/12/25) 再利用ペースメーカーは安全で再利用可能(2024/12/25) SGLT2iはDPP-4iより網膜症リスクを抑制する可能性―国内リアルワールド研究(2024/12/25) [ あわせて読みたい ] Dr.徳田のすぐできるフィジカル超実技(2017/11/07) Dr.林の笑劇的救急問答13<上巻>(2017/10/07) 国立国際医療研究センター総合診療科presents 内科インテンシブレビュー2017 (2枚組)(2017/09/07) Dr.大山のがんレク!すべての医療者に捧ぐがん種別薬物療法講義(上巻)(2017/09/07)