認知症発症と関連する5つの精神症状 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2017/11/24 現在、認知症発症リスクのある人を特定するために用いられる主要な臨床マーカーは、認知機能障害や記憶障害である。メキシコ・国立自治大学のIsaac Acosta氏らは、認知症発症と神経精神医学的症状との関連を明らかにするため、検討を行った。Alzheimer's & dementia誌オンライン版2017年10月10日号の報告。 3年間のフォローアップを行ったメキシコの一般集団より、高齢者1,355例を対象としたコホートにおける認知症発症と神経精神医学的症状との関連を分析し、ポアソンモデルを用いて累積発症率をモデル化した。 主な結果は以下のとおり。 ・認知症発症と関連が認められた神経精神医学的症状は、妄想、幻覚、不安、異常運動行動、うつ病の5つであった。 ・軽度認知障害、糖尿病、認知機能指標、患者背景で調整したのち、5つの症状のうち2つの症状を有していた場合の相対リスクは1.9(95%CI:1.2~2.9)、3つの症状を有していた場合の相対リスクは3.0(95%CI:1.9~4.8)であった。 著者らは「前認知症において一般的に認められる神経精神医学的症状は、認知症発症のリスク因子である可能性がある」としている。 ■関連記事 なぜ、フィンランドの認知症死亡率は世界一高いのか どのくらい前から認知症発症は予測可能か たった2つの質問で認知症ルールアウトが可能 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Acosta I, et al. Alzheimers Dement. 2017 Oct 10. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 前糖尿病の肥満へのチルゼパチド、糖尿病発症リスク93%減/NEJM(2024/11/22) 生後2年間のデジタル介入で肥満リスク低下/JAMA(2024/11/22) BRCA1/2病的バリアント保持者における乳がん後の二次原発がんリスク/JCO(2024/11/22) 家庭内のインフル予防、手指衛生やマスクは効果ある?~メタ解析(2024/11/22) 統合失調症患者に対する抗精神病薬の投与経路変更の影響は〜メタ解析(2024/11/22) 「週末戦士」でも脳の健康に利点あり(2024/11/22) 減量薬のアクセス拡大が年4万人以上の米国人の命を救う可能性(2024/11/22) 抗てんかん薬の早期処方が認知症リスクの低さと関連(2024/11/22) [ あわせて読みたい ] Dr.徳田のすぐできるフィジカル超実技(2017/11/07) Dr.林の笑劇的救急問答13<上巻>(2017/10/07) 国立国際医療研究センター総合診療科presents 内科インテンシブレビュー2017 (2枚組)(2017/09/07) Dr.大山のがんレク!すべての医療者に捧ぐがん種別薬物療法講義(上巻)(2017/09/07)