お知らせがあります 2024/06/27 7月10日より「Web講演会」「CARENQ」の送信元メールアドレスを変更いたします。 ■変更前:seminar@carenet.co.jp、enquete@carenet.co.jp ■変更後:seminar@www.carenet.com、enquete@www.carenet.com メールアドレスまたはドメインによる受信拒否や振り分けなどを設定されている方は、設定の変更をお願いいたします。
初回エピソード統合失調症患者における抗精神病薬中止後の長期的な影響 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2018/04/09 初回エピソード精神疾患の治療が成功した後、抗精神病薬を中止することによる長期的な影響は、十分に研究されていない。中国・香港大学のChristy L M Hui氏らは、初回エピソード精神疾患における早期維持療法の決定と10年間の臨床的アウトカムとの関連について評価を行った。The lancet. Psychiatry誌オンライン版2018年3月15日号の報告。 2003年9月5日~2014年12月30日までの10年間のフォローアップ研究として、香港の7施設におけるランダム化二重盲検試験が実施された。1年以上の抗精神病薬治療実施後、陽性症状が完全に消失した初回エピソード精神疾患178例を対象に、維持療法群89例(クエチアピン400mg経口投与)または早期治療中止群89例(プラセボ投与)にランダムに割り付け、12ヵ月間継続した。試験終了後、患者は自然療法に移行した。全体的にこの患者コホートは、フォローアップ研究に入る前に、約3年間の治療を受けていた(試験開始前2年間の維持療法と試験での1年間の治療)。主要アウトカムは、直接フォローアップが実施できなかった患者を含めた10年間の臨床的アウトカム良好または不良の割合とした。アウトカム不良は、持続的な精神症状、クロザピン治療の必要性、自殺による死亡の複合として定義した。 主な結果は以下のとおり。 ・10年後の臨床的アウトカム不良は、早期治療中止群では89例中35例(39%)、維持療法群では89例中19例(21%)であった(リスク比:1.84、95%CI:1.15~2.96、p=0.012)。 ・フォローアップ期間中に発生した唯一の重篤な有害事象は自殺であった(早期治療中止群4例[4%]、維持療法群2例[2%])。 著者らは「初回エピソード精神疾患患者に対し、治療開始後最初の3年間薬物治療を継続することで、再発や長期的な臨床的アウトカム不良リスクが低下するであろう」としている。 ■関連記事 安定期統合失調症、抗精神病薬は中止したほうが良いのか 維持期統合失調症治療、抗精神病薬の中止は可能か 統合失調症に対し抗精神病薬を中止することは可能か (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Hui CLM, et al. Lancet Psychiatry. 2018 Mar 15. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 統合失調症患者が正常に抗精神病薬を中止した臨床的特徴に関するレビュー 医療一般 日本発エビデンス(2018/11/12) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 不定愁訴を改善する介入法をRCTで検証/Lancet(2024/06/28) CAR-T療法、2次がん・T細胞リンパ腫のリスクは?/NEJM(2024/06/28) リウマチ性心疾患に関する知見を改めて見直した研究(解説:野間重孝氏)(2024/06/28) 抗菌薬持続間欠の比較(解説:栗原宏氏)(2024/06/28) 「糖尿病医療者のための災害時糖尿病診療マニュアル2024」発行/日本糖尿病学会(2024/06/28) 初発統合失調症患者に対する長時間作用型注射剤と経口剤抗精神病薬の有用性〜メタ解析(2024/06/28) フラボノイド積極摂取で高血圧患者の死亡リスクが低減(2024/06/28) 子どものスクリーンタイム削減に親がすべきこととは?(2024/06/28) 手術前でもGLP-1受容体作動薬の使用は安全?(2024/06/28) 社会・環境的な逆境的曝露が心臓病、脳卒中のリスクを上昇(2024/06/28) [ あわせて読みたい ] ~プライマリ・ケアの疑問~ Dr.前野のスペシャリストにQ!【精神科編】(2019/06/15) Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 (2016/03/07) 薬剤性QT延長症候群とは(2015/09/30) 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31) ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15) 診療よろず相談TV(2013/10/25) 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会 領域別セッション(2013/11/12) 「てんかんと社会」国際シンポジウム(2013/09/24) 柏市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/24) 松戸市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/20)