ペムブロリズマブ+アキシチニブ、腎細胞がん1次治療のOS延長持続(KEYNOTE-426)/Lancet Oncol

提供元:ケアネット

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公開日:2020/11/20

 

 化学療法未治療の進行性腎細胞がん患者に対する、ペムブロリズマブ+アキシチニブ併用とスニチニブ単独の有効性を比較したKEYNOTE-426試験の長期有効性・安全性を支持する結果が示された。同試験の中間解析では併用群が優れていることが示されているが、英国・Barts Cancer CentreのThomas Powles氏らは長期追跡の探索的解析を行い、その優れた有効性が維持されていたと発表した。結果を踏まえて著者は、「今回示された結果は、進行性腎細胞がんの標準治療としてのペムブロリズマブ+アキシチニブ併用による1次治療を、さらに支持するものである」とまとめている。Lancet Oncology誌オンライン版2020年10月23日号掲載の報告。

 KEYNOTE-426試験は、16ヵ国129施設で実施中の国際共同無作為化非盲検第III相試験である。2016年10月24日~2018年1月24日に、化学療法未治療の局所進行または転移を有する淡明細胞型腎細胞がん患者(18歳以上)861例を登録し、ペムブロリズマブ+アキシチニブ併用群(432例)、またはスニチニブ群(429例)に、地域およびIMDCリスク分類を層別因子として1対1の割合で無作為に割り付けた。

 主要評価項目は、ITT集団における全生存(OS)期間および無増悪生存(PFS)期間であった。初回中間解析で主要評価項目が達成されているため、今回の解析は名目上のp値で報告されている。

 主な結果は以下のとおり。

・追跡期間中央値30.6ヵ月におけるOS期間中央値は、ペムブロリズマブ+アキシチニブ併用群で未到達、スニチニブ群では35.7ヵ月で、ペムブロリズマブ+アキシチニブ併用群のOS延長効果が継続していることが観察された(HR:0.68、95%CI:0.55~0.85、p=0.0003)。
・PFS期間中央値は、15.4ヵ月vs.11.1ヵ月であった(HR:0.71、95%CI:0.60~0.84、p<0.0001)。
・主なGrade3以上の治療関連有害事象(発現率10%以上)は、高血圧(ペムブロリズマブ+アキシチニブ併用群22% vs.スニチニブ群20%)、ALT上昇(13% vs.3%)、および下痢(11% vs.5%)であった。
・初回中間解析以降、治療に関連した新たな死亡は報告されていない。

(ケアネット)