ブリストル マイヤーズ スクイブは、2021年2月8日、第III相CheckMate-274試験の結果を発表。本試験において、ニボルマブ(商品名:オプジーボ)は、切除後の高リスク筋層浸潤性尿路上皮がんの全無作為化患者およびPD-L1 1%以上の患者のサブグループを対象に、術後補助療法として、有意に無病生存期間(DFS)を改善し、本試験の2つの主要評価項目の両方を達成した。
CheckMate-274試験は、筋層浸潤性尿路上皮がんの術後補助段階において免疫療法薬を評価した初めての肯定的な結果を示した第III相試験。全無作為化患者における無病生存期間中央値は、プラセボ群の10.9カ月に対し、ニボルマブ群で21.0カ月で、再発リスクを30%低減した(ハザード比[HR]0.70、98.31% 信頼区間[CI]:0.54〜0.89、p<0.001)。PD-L1 1%以上の患者におけるDFS中央値はニボルマブ群未達、プラセボ群10.8カ月であった(HR:0.53、98.87% CI:0.34〜0.84、p<0.001)。これらのデータは、バーチャルで開催される米国臨床腫瘍学会泌尿器がんシンポジウムにおいて、発表された。
全無作為化患者における非尿路上皮無再発生存期間(NUTRFS)中央値は、ニボルマブ群で24.6カ月、プラセボ群で13.7カ月であった。(HR 0.72、95% CI:0.58 - 0.89)。PD-L1 1%以上の患者におけるNUTRFS中央値は、ニボルマブ群で未達、プラセボ群で10.9カ月であった(HR 0.54、95% CI:0.38 - 0.77)。
ニボルマブの安全性プロファイルは、これまでに固形がんの試験で報告されたものと一貫していた。治療関連有害事象(TRAE)の発現率は、ニボルマブ群で77.5%、プラセボ群で55.5%であり、Grade3~4のTRAEの発現率は、それぞれ17.9%および7.2%であった。
(ケアネット 細田 雅之)