欧州臨床腫瘍学会(ESMO Congress 2021)において、ペムブロリズマブ+化学療法±ベバシズマブの子宮頸がん1次治療による生存の改善が報告された。
KEYNOTE-826試験は、全身化学療法未実施の再発または転移を有する子宮頸がん患者617例を対象に、ペムブロリズマブ+化学療法±ベバシズマブとプラセボ+化学療法±ベバシズマブを比較した無作為化第III相試験。
主要評価項目である全生存期間(OS)は、全対象患者でペムブロリズマブ群24.4ヵ月に対し、プラセボ群16.5ヵ月(ハザード比[HR] :0.67、95%信頼区間[CI]: 0.54~0.84)、もう1つの主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)も、ペムブロリズマブ群10.4ヵ月に対し、プラセボ群8.2ヵ月と、ペムブロリズマブの併用により有意に延長した(HR:0.65、95%CI:0.53〜0.79、p<0.001)。 ペムブロリズマブ群のPFSおよびOSの改善は、PD-L1陽性レベル(CPS)を問わず示されている。
ペムブロリズマブの併用の毒性は、既報と一致しており、新たな安全性シグナルは見られなかった。
発表者のフランス・Universite ClaudeBernard Lyon IのIsabelle Ray-Coquard氏は、「ペムブロリズマブと化学療法の併用による1次治療での生存期間を延長に関する高レベルのエビデンスを提供した。これらのデータは臨床を変えるであろう」と述べる。
この発表は、New England Journal of Medicine誌に同時掲載された。
(ケアネット 細田 雅之)