ブリストル・マイヤーズ スクイブとExelixis社は、2022年2月14日、第III相CheckMate -9ER試験の2年間の追跡調査の解析結果を発表した。同解析では、進行腎細胞がん(RCC)のファーストライン治療において、ニボルマブとカボザンチニブの併用療法が、スニチニブと比較して、持続的な生存および奏効ベネフィット、並びに健康関連の生活の質(HRQOL)の改善を示した。
これらの最新のデータは、米国臨床腫瘍学会(ASCO)2022年泌尿器がんシンポジウムのポスタープレゼンテーションで発表される。
全患者集団の結果は以下のとおり。
・OS:OSの最終解析では、ニボルマブとカボザンチニブの併用療法群は、スニチニブ群と比較して、引き続き、OSの中央値(併用療法群37.7ヵ月 vs.スニチニブ群34.3ヵ月)で意義のある改善を示し、死亡リスクを30%低減した[ハザード比(HR):0.70、95%信頼区間(CI):0.55~0.90]。
・PFS:PFSベネフィットは維持され、併用療法群はスニチニブ群と比較して、PFS中央値を2倍に延長した(併用療法群16.6ヵ月 vs.スニチニブ群8.3ヵ月、HR 0.56、95%CI:0.46〜0.68)。
・ORRおよびDOR:ORRベネフィットは維持され、併用療法群は、スニチニブ群と比較して、2倍近くのORRを示した(55.7%vs.28.4%)。DOR中央値は、スニチニブ群の15.1ヵ月と比較して、併用療法群で23.1ヵ月であり、奏効期間もより持続的であった。
・CR:CR率は、併用療法群で12.4%、スニチニブ群では5.2%であった。
・安全性:全Gradeの治療関連有害事象(TRAE)が、併用療法群(320例)の97.2%、スニチニブ群(320例)の93.1%に認められた。Grade3以上のTRAEは、併用療法群で60.5%%、スニチニブ群で54.1%であった。
(ケアネット 細田 雅之)