厚生労働省は、7月26日に令和5年の簡易生命表の概況を発表した。これによると男性の平均寿命は81.09歳、女性の平均寿命は87.14歳となり、3年ぶりに前年を上回った。
前年と比較して男性は0.04年、女は0.05年上回ったほか、平均寿命の男女差は6.05年で前年より0.02年延長した。
65歳の死因別死亡確率(主要死因)について、男性では肺炎6.18%(前年6.13%)、老衰8.85%(前年8.31%)が前年に比べ死亡確率が上昇し、悪性新生物、心疾患、脳血管疾患は前年に比べ低下した。女性では肺炎4.44%(前年4.34%)、老衰20.77%(前年19.79%)が前年に比べ死亡確率が上昇し、悪性新生物、心疾患、脳血管疾患は前年に比べ低下した。
【平均寿命の年次推移】( )内は男女差
令和3年 男性81.47歳 女性87.57歳(6.10年)
令和4年 男性81.05歳 女性87.09歳(6.03年)
令和5年 男性81.09歳 女性87.14歳(6.05年)
【死因別死亡確率(主要死因)上位3つ】
・65歳
男性:悪性新生物[腫瘍](25.87%)、心疾患(14.24%)、老衰(8.85%)
女性:老衰(20.77%)、悪性新生物[腫瘍](17.53%)、心疾患(15.95%)
・75歳
男性:悪性新生物[腫瘍](22.26%)、心疾患(14.41%)、老衰(10.36%)
女性:老衰(22.22%)、心疾患(16.38%)、悪性新生物[腫瘍](15.37%)
・90歳
男性:老衰(17.91%)、心疾患(15.94%)、悪性新生物[腫瘍](14.43%)
女性:老衰(18.79%)、心疾患(15.86%)、悪性新生物[腫瘍](14.15%)
【平均寿命の国際比較】※入手可能な資料より算出、〔 〕は最高と最低の差
男性の最高:スイス(82.3歳)/男性の最低:コンゴ民主共和国(56.5歳)〔25.8歳〕
女性の最高:日本(87.14歳)/女性の最低:コンゴ民主共和国(59.7歳)〔27.44歳〕
(ケアネット 稲川 進)