Johnson & Johnson (法人名:ヤンセンファーマ)は2024年9月24日、アミバンタマブ(商品名:ライブリバント)と化学療法(カルボプラチンおよびペメトレキセド)の併用療法について、「EGFR遺伝子エクソン20挿入変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌(NSCLC)」の効能又は効果で、日本における製造販売承認を取得したと発表。
今回の承認は、化学療法歴のないEGFR遺伝子エクソン20挿入変異陽性の切除不能な進行・再発のNSCLC患者を対象に、アミバンタマブと化学療法との併用による有効性と安全性を化学療法群と比較する第III相PAPILLON試験の結果に基づくものである。
同試験では、アミバンタマブと化学療法併用(ACP)群の無増悪生存期間(PFS)が、化学療法(CP)群と比較し統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を示し、主要評価項目を達成した。PFS中央値はACP群で11.37ヵ月、CP群で6.70ヵ月であった(ハザード比:0.395、95%信頼区間:0.296~0.528、p<0.0001)。ACP群はCP群と比較し、より深い奏効と持続的な奏効に関与し、高い奏効率および長い奏効期間を示した。アミバンタマブと化学療法の併用療法に関する安全性プロファイルは、それぞれの安全性プロファイルと一貫していた。
エクソン20挿入変異はNSCLCにおける最も一般的なドライバー遺伝子変異であるEGFR遺伝子の変異の中で3番目に多いことが知られている。また、実臨床におけるEGFRエクソン20挿入変異患者の5年生存率は8%と、エクソン19欠失またはL858R変異患者の19%と比べ低く、アンメット・メディカル・ニーズの高い領域である。
(ケアネット 細田 雅之)