アルツハイマー型認知症に伴うアジテーションに対するブレクスピプラゾール長期延長試験

アルツハイマー型認知症に伴うアジテーションに対するブレクスピプラゾールの有用性が、12週間のランダム化比較試験において実証された。しかし、長期的な有用性については、これまで十分に検証されていなかった。米国・大塚製薬のSaloni Behl氏らは、ブレクスピプラゾールの長期的な安全性および忍容性を評価するため、長期延長試験の結果を報告した。Journal of Alzheimer's Disease誌2024年11月号の報告。
2018年10月〜2022年9月、欧州および米国の66施設において、12週間積極的治療延長試験を実施した。経口ブレクスピプラゾールの投与量は、2mg/日または3mg /日。ランダム化試験を完了したケア施設およびコミュニティ環境下におけるアルツハイマー型認知症に伴うアジテーションを有する患者259例(88.4%)を安全性分析に含めた。アルツハイマー病治療薬の継続投与は許容された。主要安全性エンドポイントは、治療中に発生した有害事象(TEAE)の発生率および重症度とした。探索的有効性エンドポイントは、Cohen-Mansfield Agitation Inventory(CMAI)合計スコアの変化とした。
主な結果は以下のとおり。
・対象患者の平均年齢は74.3±7.6歳、女性の割合は56.0%(145例)、白人の割合は95.8%(248例)。
・TEAEの発生率は25.9%(67例)であり、頭痛(3.5%)、転倒(2.3%)の報告が多かった。
・ほとんどのTEAEは軽度または中等度であり、重度のTEAEは5例(1.9%)で報告された。
・重度の転倒の3例には、つまずき、座り損ねる、脱水が含まれた。
・TEAEにより治療を中止した患者は12例(4.6%)であった。
・死亡例は認められなかった。
・平均CMAI合計スコアは、12週間で9.1ポイントの改善が認められた。
著者らは「ランダム化比較試験および長期延長試験の結果を考慮すると、アルツハイマー型認知症に伴うアジテーションを有する高齢患者に対するブレクスピプラゾール2mgまたは3mg/日治療は、24週間まで忍容性が良好であることが確認された」と結論付けている。
(鷹野 敦夫)
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