フルベストラントで進行乳がんの病勢コントロールを改善できる ―FIRST試験新データより 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2008/12/18 アストラゼネカ株式会社の15日の発表によると、英国本社が第31回米国サンアントニオ乳がんシンポジウムで、高用量のフルベストラント(500mg)がホルモン感受性進行乳がんの一次治療として、アロマターゼ阻害剤よりも良好に病勢をコントロールできたとの新データを発表した。このデータは閉経後ホルモン感受性局所進行もしくは転移乳がんを対象とした第II相無作為オープンラベルFIRST試験(FASLODEX fIRst line Study comparing endocrine Treatment)の結果によるもの。FIRST試験では、フルベストラント500mgを投与された患者のクリニカルベネフィット(奏効に関する指標)は、追跡期間の中央値8ヵ月時点ではアナストロゾール群67.0%に対し72.5%(p=0.386)で、両方の薬剤で高い臨床的効果が得られたものの、フルベストラント群では30%高いクリニカルベネフィットを享受できる可能性が示されたという(オッズ比1.30)。また、フルベストラント群ではアナストロゾール群よりも有意に、TTP(Time to progression 病勢進行までの期間)をおよそ60%延長したという(HR=0.63、95%CI[0.39-1.00];p<0.05)。奏効期間も数値的にフルベストラント500mg群で長く、今回の新データは、病勢をより長期にコントロールできたという点で進行再発乳がんにおける重要な知見である。詳細はプレスリリースへhttp://www.astrazeneca.co.jp/activity/press/2008/08_12_15a.html 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 鉄欠乏心不全、カルボキシマルトース第二鉄vs.プラセボ/JAMA(2025/04/10) PADを有する2型DM、セマグルチドは歩行距離を改善/Lancet(2025/04/10) 未治療多発性骨髄腫の新しい治療選択肢:パラダイムシフトは起こるか(2025/04/10) 「心不全診療ガイドライン」8年ぶりの全面改訂/日本循環器学会(2025/04/10) 「胃癌治療ガイドライン」改訂のポイント~薬物療法編~/日本胃癌学会(2025/04/10) 神経発達障害を併発する強迫症に関与する免疫学的メカニズム(2025/04/10) 新たな冠動脈リスク予測モデルで女性のMACEリスクを4段階に層別化可能(2025/04/10) ストレスは若年女性の原因不明脳梗塞のリスク(2025/04/10)