医薬品第一部会が統合失調症治療薬「クロザリル」を了承、患者モニタリング制度が条件

提供元:ケアネット

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公開日:2009/03/05

 

薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会は2月27日、治療抵抗性統合失調症の治療薬「クロザリル錠」(一般名=クロザピン)の承認を了承した。クロザリルは1969年にオーストリアで初めて承認されたが、75年にフィンランドで16人が無顆粒球症となり、8人が死亡したことから一時販売を停止した。その後、既存の治療薬が効かない患者に対する治療薬として見直され、無顆粒球症などの早期発見を目的とした患者モニタリングを確立させることなどを条件に世界97ヶ国で承認されている。

今回も厳しいモニタリングシステムを導入することが必要で、1)無顆粒球症など重篤な有害事象に対して連携が取れる医療機関・薬局において使用し、定期的な血液検査を実施して評価する体制を構築する、2)文書による同意取得、3)全例調査を行う、ことが条件となっている。