ChatGPTは、ワクチン接種のためらいや安全性に関する質問に対して正確な回答を提供するが、時には不完全な場合もあるとの研究結果が、「Human Vaccines & Immunotherapeutics」に9月3日掲載された。
サンティアゴ・デ・コンポステーラ大学(スペイン)のAntonio Salas氏らは、ワクチンの安全性に関してインターネット上で流布している50の最も一般的な偽情報、真偽両方の禁忌、俗説についてチャットボットに質問することで、ワクチン接種のためらいに関する意見を生成するChatGPTの能力を検討した。
解析の結果、ほとんどの質問に対して正確な回答が得られ、ほとんどの回答が「優秀(excellent)」または「良い(good)」と評価され、平均スコアは10点満点中9点であった。専門家の総合的な評価では、回答の85.5%は「正確」、14.5%は「正確だが不完全」と判定された。
著者らは、「全体として、ChatGPTはワクチンや予防接種に関する偽情報を検出することができる。現在の形態では、この人工知能が使用する言語は過度に専門的ではなく、一般の人々にも理解しやすいが、科学的な厳密さを犠牲にしないものだ。現在のバージョンのChatGPTは、専門家や科学的エビデンスに取って代わることはできない。しかし、今回の結果は、ChatGPTが一般の人々にとって信頼できる情報源となり得ることを示唆している」と述べている。
なお複数人の著者が、製薬企業との利益相反(COI)に関する情報を明らかにしている。
[2023年9月12日/HealthDayNews]Copyright (c) 2023 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら