真剣交際の準備はできている? 友人の意見が重要

提供元:HealthDay News

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公開日:2025/03/12

 

 誰かと真剣に交際する準備ができているかどうかは恋愛関係の始まりや維持に重要な役割を果たすが、新たな研究で、「真剣交際の準備ができているか(コミットメント・レディネス〔commitment readiness〕)」についての自己評価と友人の評価は高確率で一致することが明らかになった。米ミシガン州立大学(MSU)のWilliam Chopik氏らによるこの研究結果は、「Journal of Social and Personal Relationships」に2月1日掲載された。

 この研究では、4人の友人グループ(合計193グループ、参加者772人)に自分自身と相手のコミットメント・レディネスと愛着スタイルについて評価してもらい、自己評価と友人による評価の一致度や、不安定な愛着スタイルを持つ人は「真剣交際の準備ができていない」と見なされるのかを検証した。研究グループの説明によると、愛着スタイルは安定型と不安定型に大別され、不安定型の愛着スタイルを持つ人は、通常、不安や回避のレベルが高いという。

 分析の結果、コミットメント・レディネスに対する自己評価と友人による評価は高確率で一致することが明らかになった。また、友人から、愛着スタイルにおいて回避傾向や不安傾向が強いと評価された人は、「真剣交際の準備ができていない」と見なされることも示された。さらに、自分自身のコミットメント・レディネスに対する評価は、友人のコミットメント・レディネスに対する評価に影響することも示された。このように、仲の良い友人は自分と似たパーソナリティを持つと考える傾向を「想定された類似性」という。

 Chopik氏は、「友情は、健康や幸福感から恋愛まで、生活の多くの部分に影響を与える。自分が誰とデートすべきか、すべきでないかを決める際にも友人が影響を及ぼす。友人はまた、恋愛関係を円滑に進める手助けをしてくれることもあれば、さりげなく、あるいはあからさまに邪魔することもある」と述べる。その上で同氏は、「友人のコミットメント・レディネスに対する評価が、友人が恋愛関係を築く手助けをしてくれたり妨げたりする理由を説明する要因となる可能性が高い」との見方を示している。

 Chopik氏と、論文の共著者であるMSU心理学分野のHyewon Yang氏は、「この研究が、恋に悩む人に、友人の意見が自分の恋愛観にどのような影響を与えるのかをより良く理解する手助けとなることを期待している」と話している。Yang氏は、「友人は、相手の紹介からアドバイスまで、恋愛関係を築き、維持する上で重要な役割を果たす。しかし、友人が自分をどう見ているかを知る機会はほとんどない。この研究が、自分のコミットメント・レディネスについて、社会的ネットワークの観点から包括的に理解する助けとなり、また、恋愛関係を追求し、発展させ、維持する上で友人が果たす重要な役割を強調するものになることを願っている」と話している。

[2025年2月13日/HealthDayNews]Copyright (c) 2025 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら