転移性大腸がんにおけるXELOX+ベバシズマブ:dose-denseと標準スケジュールとの比較

提供元:ケアネット

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公開日:2012/05/29

 



米国の転移性大腸がん患者に対する第II相無作為化比較試験において、「2週ごとdose-dence XELOX〔カペシタビン(商品名:ゼローダ)+オキサリプラチン(商品名:エルプラット)、2週ごと、カペシタビン7日間投与〕+ベバシズマブ(商品名:アバスチン)」は、「標準的なXELOX(3週ごと、カペシタビン14日間投与)+ベバシズマブ」に比べて、有効性、安全性とも下回ることが、The Oncologist誌オンライン版2012年5月23日号に報告された。この結果から、Hurwitz氏は「2週ごとdose-dence XELOX+ベバシズマブは、米国の転移性大腸がん患者の1stライン治療には推奨できない。現在の標準的な3週ごとのXELOXが、転移性大腸がんの治療に適している」と結論している。

これまでに、カペシタビンを2週ごとに7日間投与するXELOXが、カペシタビンを3週ごとに14日間投与する標準的なXELOXと同等の有効性と安全性プロファイルを有することが報告されている。また、複数の研究から、5-FUベースの化学療法+ベバシズマブは、有効かつ忍容性があることが示されている。

本試験では、米国の転移性大腸がん患者435例を、「3週ごとの標準XELOX+ベバシズマブ」群(Q3W群)と「2週ごとのdose-dence XELOX+ベバシズマブ」群(Q2W群)の2群に無作為に割り付け、比較した。主要評価項目は無増悪生存期間(PFS)。

主な結果は以下のとおり。
 
・PFS中央値は、Q3W群9.6ヵ月、Q2W群9.1ヵ月であった。
・全生存期間中央値は、Q3W群28.4ヵ月、Q2W群22.1ヵ月であった。
・有害事象は、消化管障害が最も多かった(93%)。
・グレード3または4の有害事象は、Q3W群75%、Q2W群81%の患者で発現した。
・下痢による治療中止は、Q3W群5%、Q2W群10%、手足症候群による治療中止はQ3W群2%、Q2W群9%で、Q2W群よりQ3W群で少なかった。
 
(ケアネット 金沢 浩子)
 
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