わが国の乾癬治療における生物学的製剤の費用対効果 3剤比較

提供元:ケアネット

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公開日:2012/06/05

 



わが国では、この数年のうちに、中等症から重症の乾癬に対して生物学的治療が導入されるようになった。


NTT東日本関東病院の五十嵐氏らは、日本の医療環境におけるアダリムマブ、インフリキシマブ、ウステキヌマブによる治療の費用対効果を評価すべく、本試験を実施。「日本の乾癬治療の現場においても、ウステキヌマブはアダリムマブやインフリキシマブと比較して費用対効果のよい生物学的製剤である」と結論づけている。Journal of Dermatological Treatment誌オンライン版2012年5月28日掲載の報告。

本試験は、二重盲検無作為化比較試験のデータを元にPASIスコア(乾癬の面積重症度指数)を用いて有効性を算出し、混合治療比較法にて検討された。また、国内において承認された用量と投与スケジュールにて割り出された薬剤費をコストとした。費用対効果はコストをPASI75達成の確率で割り、算出した。

主な結果は以下のとおり。

・インフリキシマブはPASI75を達成した割合が最も高く(83%)、次にウステキヌマブ45mg(74%)、アダリムマブ(59%)と続いた。
・インフリキシマブは最も薬剤費の高い生物学的製剤である一方、ウステキヌマブ45mgとアダリムマブのコストは同程度であった。
・1年間の導入療法期において、反応を示した患者一人当たりのコストはウステキヌマブ45mgが最も低く、アダリムマブ、インフリキシマブと続いた。
・続く維持療法期においても、一人当たりのコストはウステキヌマブ45mgが最も低かった一方で、インフリキシマブとアダリムマブでは費用対効果に差がなかった。


(ケアネット 藤井 美佳)

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