喫煙と出血性脳卒中の死亡率との関連~香港での前向きコホート研究

提供元:ケアネット

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公開日:2013/06/11

 

 喫煙は、出血性脳卒中のサブタイプの1つであるクモ膜下出血の有意な危険因子であるが、もう1つのサブタイプである脳出血との関連性については確立されていない。香港大学のLin Xu氏らは、香港の高齢の中国人の大規模コホートで、喫煙と出血性脳卒中のサブタイプ(脳出血、クモ膜下出血)ごとの関連性を検討した。Stroke誌オンライン版2013年5月30日版に掲載。

 この試験は、香港保健省高齢者保健センターの18施設すべてにおいて実施された前向きコホート試験である。1998年7月~2001年12月に65歳を超える中国人6万6,820人が登録され、2012年5月31日までフォローされた。多変量Cox回帰分析により、ベースライン時の喫煙と出血性脳卒中およびそのサブタイプ別の死亡率の関連を評価した。

 主な結果は以下のとおり。

・平均10.9年(SD=3.1)のフォローアップ期間の後、出血性脳卒中により648人が死亡し、そのうち530人(82%)が脳出血であった。

・喫煙は、出血性脳卒中(ハザード比[HR]=2.19、95%信頼区間[CI]:1.49~3.22)、脳出血(HR=1.94、95% CI:1.25~3.01)、クモ膜下出血(HR=3.58、95%CI:1.62~7.94)のリスクと関連していた(年齢、性別、教育、公的支援、住居タイプ、毎月の支出、アルコール摂取、運動について調整後の値)。

(ケアネット 金沢 浩子)