高齢者の大気汚染物質への曝露、基準値以下・短期でも死亡リスク増/JAMA
微小粒子状物質(PM2.5)や暖候期オゾンへの曝露について、現行の米国環境大気質基準(National Ambient Air Quality Standards:NAAQS)よりも低濃度かつ短期間であっても、死亡リスクの上昇と有意に関連していることが明らかとなった。米国・ハーバード大学公衆衛生大学院のQian Di氏らが、メディケア受給者を対象としたケース・クロスオーバー研究の結果を報告した。米国環境保護局は5年ごとにNAAQSを再検証しているが、非監視地域や感受性が高い集団における、現在のNAAQS基準を下回るレベルの大気汚染での死亡リスクに関するエビデンスは不足していた。結果を踏まえて著者は、「現行のNAAQS基準を見直す必要があるだろう」と提言している。JAMA誌2017年12月26日号掲載の報告。