呼吸器科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:225

新型コロナ、無症状感染者の陰性化には9日間か―藤田医科大の症例報告

 国内における多くの新型コロナウイルス感染症の患者を出したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」。乗員・乗客で、症状はないもののPCR検査によりSARS-CoV-2感染が確認された人(無症状病原体保有者)および感染者との濃厚接触歴が確認された人(濃厚接触者)を受け入れた藤田医科大学病院岡崎医療センター(愛知県岡崎市)が3月13日、このうち90例について日本感染症学会ホームページで経過を報告した。それによると、3月6日夜の時点で、90例中87例において2回連続のPCR陰性が確認された。初めて陽性と確認された日から起算して、陰性化に要した日数の中央値は9日(四分位範囲:6~11日、範囲:3~20日)であった。

がん患者が過剰摂取しやすいサプリメントは?

 多くのがん患者は、がん診断後に栄養補助食品を使い始める傾向にある。そのため、がんではない人と比べ、どのような栄養補助食品が、がんサバイバーの総栄養摂取量に寄与しているかを検証する必要がある。今回、米国・タフツ大学のMengxi Du氏らは「がんではない人と比較した結果、がんサバイバーへの栄養補助食品の普及率は高く、使用量も多い。しかし、食事摂取量は少ない」ことを明らかにした。研究者らは「がんサバイバーは食事からの栄養摂取が不十分である。とくに高用量を摂取する栄養補助食品の短期~長期的使用による健康への影響について、がんサバイバー間でさらに評価する必要がある」としている。Journal of Nutrition誌オンライン版2020年2月26日号掲載の報告。

オシメルチニブ、uncommon EGFR変異にも有効か/JCO

  uncommon変異はEGFR変異陽性の非小細胞肺がん(NSCLC)患者の約10%にみられる。 EGFR変異陽性のNSCLCにおけるオシメルチニブの有用性は広く知られているが、 uncommon変異についてはどうか。 uncommon EGFR変異を有するNSCLC患者に対するオシメルチニブの有効性と安全性を評価した韓国の多施設単群非盲検第II相試験がJournal of Clinical Oncology誌2019年2月10日号で発表された。 対象:exon19 del、L858R、T790M変異以外の転移または再発NSCLC

現場に即した新型コロナ対策シンポジウムを配信/ファイザー

 ファイザー株式会社(本社:東京都渋谷区)は、新型コロナウイルス感染症に関する情報提供の一環として、3月23日(月)、31日(火)に医療者向けインターネットシンポジウムを開催する。両日とも、現場の第一線で活躍する忽那 賢志氏らが講演を行う予定で、同社の無料会員制サイト『PfizerPRO』から視聴可能である。  詳細は以下のとおり。 (1)COVID-19セミナー 現場に届け、緊急新型コロナ対策  演題名:「新型コロナ:今分かっている事、出来る事」

新型コロナ感染後、発症前の2次感染が多い可能性

 新型コロナウイルスの連鎖感染の連続症例の発症間隔について、北海道大学の西浦 博氏らが28ペアの連続症例のデータから推計したところ、潜伏期間中央値(約5日)と同等もしくはそれより短かった。この結果は、感染から発症までの間に、多くの2次感染が起こっている可能性を示唆している。International Journal of Infectious Diseases誌オンライン版2020年3月4日号に掲載。流行初期に湖北省武漢市で報告されたデータを使用した疫学研究(Li Q, et al. N Engl J Med. 2020 Jan 29. [Epub ahead of print])では、連続症例の

COVID-19疑い例の診療に関する留意点/日本医師会

 3月11日、日本医師会・釜萢 敏氏(同会感染症危機管理対策室長)は、「新型コロナウイルス感染症が疑われる者の診療に関する留意点について」記者会見で説明し、一般の医療機関においても十分な周知を求めた。  釜萢氏は、地域の各医療機関の外来に共通する感染予防策として、基本的に誰もが新型コロナウイルスを保有している可能性があることを想定し、すべての患者の診療において、標準予防策であるサージカルマスクの着用と手指衛生の励行を徹底するよう指示した。

COVID-19への初期診療の手引きが完成/日本プライマリ・ケア連合学会

 日本プライマリ・ケア連合学会(理事長:草場 鉄周)は、3月11日の同連合学会のホームページ上で「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療所・病院のプライマリ・ケア初期診療の手引き」を公開(ダウンロード可能)した。  本手引きは、病院などの療資源の制限されたセッティングでの診療を想定し、理想的な感染管理と現実との間の妥協点の例を案として示すことを目的として、同連合会の予防医療・健康増進委員会の感染対策プロジェクトチームの監修で作成された。

COVID-19、空気・環境表面・PPEからの感染リスクは?/JAMA

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)における医療機関内での感染が懸念されているが、環境汚染の程度と感染リスクの関係は明らかになっていない。シンガポール国立感染症センターのSean Wei Xiang氏らは、患者が隔離されている部屋と控え室、診察にあたった試験担当医師のPPE(個人用保護具)からサンプルを収集、その汚染程度を調査した結果をJAMA誌オンライン版2020年3月4日号のリサーチレターに報告した。  2020年1月24日~2月4日、COVID-19患者3例が隔離されている部屋と浴室において、1例は定期清掃前、2例は定期清掃後にサンプルを採取した。部屋の接触頻度の多い部分は5,000ppmのジクロロイソシアヌル酸ナトリウムで清拭(1日2回)、床は1,000ppmのジクロロイソシアヌル酸ナトリウムで清拭した(1日1回)。2週間の隔離期間のうち採取を実施したのは5日間だった。

COVID-19、PCR検査検体採取の実際/日本臨床微生物学会

 2020年3月5日、日本臨床微生物学会は「COVID-19緊急Webセミナー」を行った(司会は舘田 一博氏[東邦大学医学部 微生物・感染症学講座 教授]・大塚喜人氏[亀田総合病院 臨床検査部 部長])。  Web配信形式で行われた本セミナーは、臨床検査に関わる医療従事者(医師、臨床検査技師、看護師等)を対象として、PCR検査の検体採取時の注意点、保管・輸送方法、検査結果の解釈等について周知を図る目的で開催された(準備ができ次第、 学会サイトで動画公開予定)。

COVID-19、入院時の発熱例は4割程度/NEJM

 発生から当初2ヵ月間に新型コロナウイルスへの感染が確認された1,099例の臨床的特徴を調べたところ、入院時に発熱が認められたのは43.8%にとどまり、また胸部CT検査で異常所見が認められたのは56.4%と、熱症状や肺の異常所見が認められない患者が多かったという。中国・広州医科大学のWei-jie Guan氏らによる調査報告で、NEJM誌オンライン版2020年2月28日号で発表された。なお本報告は3月3日に内容が更新されている。  研究グループは、2020年1月29日までに中国本土30の省・自治区等の病院552ヵ所に入院した、新型コロナウイルスへの感染が検査で確認された1,099例について、その臨床的特徴を調査した。