呼吸器科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:360

肺がん家族歴を有する非小細胞肺がん患者の臨床病理学的特徴

家族歴を有する非小細胞肺がん患者の臨床的な特徴と予後予測 は確立されていない。Haraguchi 氏らは、1982年から2010年まで自施設で治療した非小細胞肺がん患者の診療録を用い、臨床病理ステージおよび患者の転帰について、肺がんの家族歴を有する患者(family history of lung cancer、以下FHLC)と家族歴の無い患者(non family history of lung cancer、以下non-FHLC)を比較し、包括的なreviewを行った。その解析結果がInternational Journal of Medical Sciences 誌2012年Vol.9で発表された。

悪性胸水、呼吸困難症状の緩和には胸腔カテーテル留置も胸膜癒着術も効果は同等

 悪性胸水による呼吸困難症状の緩和に対し、胸腔カテーテル留置法と、タルクを用いた胸膜癒着術とを比較した結果、症状緩和の効果は同等であることが報告された。ただし胸腔カテーテル留置法はタルク胸膜癒着術に比べ、当初の入院期間は短く、再胸膜処置の実施率も少なかったが、有害事象発生率は約5倍と高かったことも示されている。英国・オックスフォード大学のHelen E. Davies氏らが、悪性胸水患者106人について行った非盲検無作為化比較試験の結果で、JAMA誌2012年6月13日号で発表した。悪性胸水は呼吸困難を伴い患者は短命である。胸水ドレナージで症状を緩和できるが最も効果的な第一選択の治療は何かは定まっていない。

要注意…論文のアブストラクトと本文の結語の不一致:肺がん全身療法のRCTを分析

臨床医は、新たなRCT(Randomized Control Study)の情報に乗り遅れないよう、論文のアブストラクトだけを読むことがある。しかし、論文の結語(conclusion)は、アブストラクトと本文中で記載内容が一致していないことがある。このアブストラクトの不一致についてカナダQueen’s UniversityのAltwairgi氏らが分析し、その結果がJournal of Clinical Oncologyオンライン版2012年5月29日に掲載された。

閉塞性睡眠時無呼吸症候群、持続気道陽圧療法で高血圧リスク低下

閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)は高血圧発症リスクを増大するが、持続気道陽圧療法(CPAP)によりそのリスクが低下することが、明らかにされた。スペイン・Miguel Servet大学病院のJose M. Marin氏らが約12年間追跡した前向きコホート研究の結果による。OSA患者では高血圧を呈する人が大勢を占める。これまで短期試験では、CPAPが同患者の高血圧リスクを低下することは示されていた。JAMA誌2012年5月23・30日合併号掲載報告より。