皮膚科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:40

ソラフェニブが進行・難治性デスモイド腫瘍に高い有効性/NEJM

 進行性、再発性または症候性のデスモイド腫瘍の患者において、ソラフェニブは無増悪生存(PFS)期間を有意に延長し、持続性の奏効をもたらすことが、米国・スローン・ケタリング記念がんセンターのMrinal M. Gounder氏らの検討で示された。研究の成果は、NEJM誌2018年12月20日号に掲載された。デスモイド腫瘍(侵襲性線維腫症とも呼ばれる)は、あらゆる解剖学的部位に発生し、腸間膜、神経血管構造、臓器に浸潤する可能性のある結合組織腫瘍であり、標準治療は確立されていない。ソラフェニブは、複数の標的を持つ受容体チロシンキナーゼ阻害薬であり、レトロスペクティブな解析では、デスモイド腫瘍に対し安全に投与可能であり、奏効率は25%と報告されている。

乾癬患者は甲状腺疾患のリスクが高い

 これまで、乾癬と甲状腺疾患との関連はよくわかっていなかった。乾癬患者では、甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症、甲状腺炎、バセドウ病および橋本病などの甲状腺疾患リスクの増加が認められると、台湾・輔仁大学のShu-Hui Wang氏らによるコホート研究で明らかになった。著者は、「乾癬患者が甲状腺疾患の症状を呈した場合は、内分泌科への紹介を考慮したほうがいいだろう」とまとめている。なお、研究の限界として乾癬患者の重症度のデータが不足していた点を挙げている。Journal of the American Academy of Dermatology誌オンライン版2018年12月5日号掲載の報告。

アトピー性皮膚炎患者、皮膚以外の感染症リスク上昇

 アトピー性皮膚炎(AD)は、皮膚への細菌定着や感染の増加、皮膚以外の感染症の多数のリスク因子に関連している。しかし、ADが皮膚以外の感染症の増加と関連しているかどうかについては、これまでの研究では相反する結果が得られていた。米国・ノースウェスタン大学のLinda Serrano氏らはシステマティックレビューおよびメタ解析を実施。その結果、AD患者は、皮膚以外の感染症リスクが高いことが明らかとなった。著者は「今後、これらの関連を確認し、その機序を明らかにする必要がある」とまとめている。Journal of the American Academy of Dermatology誌オンライン版2018年11月21日号掲載の報告。

皮膚筋炎、抗核抗体陰性は悪性腫瘍のリスク大

 成人の皮膚筋炎(DM)患者における抗核抗体(ANA)の臨床的な意義は、まだ詳細に定義されていない。米国・メイヨー・クリニックのPaul M. Hoesly氏らは、成人発症DM患者において、ANA陰性が診断後3年以内の悪性腫瘍の発症に関連することを明らかにした。著者は、「ANA陰性DM患者では、とくに綿密な観察と頻繁な悪性腫瘍のスクリーニングが必要と考えられる」とまとめている。Journal of the American Academy of Dermatology誌オンライン版2018年11月17日号掲載の報告。

PRP療法、顔の若返りに効果なし

 顔の若返りに対する多血小板血漿(PRP)療法の有益性を確認した実験的な証拠はほとんどなく無作為化試験は行われていない。米国・ノースウェスタン大学のMurad Alam氏らは、光によって皮膚障害を受けた顔の皮膚のきめや血色などの外観が、PRP療法によって改善するかどうかを調査した。その結果、盲検下での患者評価ではPRP注入部位は滅菌生理食塩水の注入部位と比較して肌のきめやしわが有意に改善したものの、医師評価によるphotoaging scoresには有意差が認められなかったことが明らかになった。著者は、「参加者も評価者も、PRP療法が優れているというのは名ばかりであることがわかった」とまとめている。JAMA Dermatology誌オンライン版2018年11月7日号掲載の報告。

ネットワークメタ解析で評価した帯状疱疹ワクチンの有効性と安全性(解説:小金丸博氏)-959

帯状疱疹は、神経節に潜伏感染した水痘・帯状疱疹ウイルスの再活性化でおこる皮膚感染症である。一生涯で4分の1の人が発症するリスクがあり、発症者の3分の2は50歳以上である。高齢になるほど罹患率や死亡率が上昇し、帯状疱疹後神経痛といった日常生活に支障を来す合併症もあるため、ワクチンによる予防が推奨される。帯状疱疹を予防するためのワクチンには、弱毒生ワクチンとアジュバント組換え型サブユニットワクチンの2種類がある。多くの先進国では50歳以上の成人に対して弱毒生ワクチンが導入されているが、70歳以上では有効性が低下することや、免疫不全者に対して接種できないなどの問題点があった。近年になって、カナダ、米国、ヨーロッパ、日本で新しいワクチンであるアジュバント組換え型サブユニットワクチンが認可されてきているが、弱毒生ワクチンとアジュバンド組換え型サブユニットワクチンの有効性をhead-to-headで直接比較した研究はない。

小児のアトピー性皮膚炎、慢性化の関連因子が判明

 小児のアトピー性皮膚炎(AD)の慢性化に関する因子はよくわかっていない。デンマーク・コペンハーゲン大学のSunna Thorsteinsdottir氏らは、ADに関与する既知の遺伝子変異、父親の喘息およびADの既往、社会的地位の高さ、診断時のHanifin & Rajka診断基準の基本項目と小項目、ならびに発症時の重症度が、13歳まで持続したADに関連していることを明らかにした。著者は、「これらの所見は、個々の患者で疾患の経過を評価するための臨床診療に適用可能である」とまとめている。JAMA Dermatology誌オンライン版2018年11月14日号掲載の報告。

ニッケル過敏症、過去20年で増加

 ニッケルは、頻度の高いアレルゲンとして知られている。米国・ミネソタ大学のErin M. Warshaw氏らが、北米接触皮膚炎共同研究班(NACDG)のデータを後ろ向きに解析した結果、ニッケル過敏症の発現頻度は、20年間で有意に増加していたことを報告した。著者は、「ニッケル過敏症は、北米における公衆衛生上重要な問題である」とまとめている。Journal of the American Academy of Dermatology誌オンライン版2018年10月17日号掲載の報告。

乾癬のようにみえて違う難治性皮膚疾患の掌蹠膿疱症

 2018年11月2日、ヤンセンファーマ株式会社は、都内において難治性皮膚疾患である「掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)」に関するプレスセミナーを開催した。セミナーでは、国内に患者が13万人ともいわれる本症の概要、疫学、治療法について説明が行われた。なお、同社では、既存の乾癬治療薬グセルクマブ(商品名:トレムフィア)の掌蹠膿疱症への適応追加につき、厚生労働省薬事・食品衛生審議会に11月8日に報告を行っている。

中国地方都市における性感染症の最新疫学

 地域住民を対象としたクラミジア・トラコマチス(CT)感染症の研究は、特異的な感染対策プログラムを計画するうえで不可欠である。しかし、2000年以降、中国本土の一般住民におけるCT感染症の大規模調査は行われていなかった。そこで中国・山東大学のPengcheng Huai氏らは、山東省の18~49歳の住民を対象にCT感染症の有病率、リスク因子およびCT感染症に関連する医療費について調査した。その結果、女性では35歳未満、男性では25歳未満で有病率が高いことが明らかになった。著者は、「CT感染症対策プログラムは、リスク因子を有する人々と同じように、この年齢集団にも焦点を当てるべきである」とまとめている。BMC Infectious Diseases誌2018年10月26日号掲載の報告。