皮膚科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:80

高齢の乾癬患者、非アルコール性脂肪性肝疾患併発が1.7倍

 高齢の乾癬患者は、非乾癬患者と比べて非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)を有する割合が1.7倍高いことが、オランダ・エラスムス大学医療センターのElla A.M. van der Voort氏らによる住民ベースのコホート研究の結果、明らかにされた。最近のケースコントロール試験で、乾癬患者でNAFLDの有病率が上昇していることが観察されていた。

NSAIDs誘発の蕁麻疹/血管性浮腫、慢性蕁麻疹には進展せず

 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)によって誘発された蕁麻疹/血管性浮腫(NIUA)が、慢性蕁麻疹(CU)発症に先行するものとは認められなかったことが、スペイン・カルロス・アヤ病院のI. Dona氏らによる12年間の追跡調査の結果、報告された。NSAIDsは、薬物アレルギー反応と関連する頻度が最も高い薬物で、なかでもNSAIDs誘発であるNIUAの頻度が最も高い。

小児の原発性多汗症におけるイオントフォレーシス療法は有用?

 小児の原発性多汗症における水道水イオントフォレーシス(イオン導入)療法の有効性と安全性が、トルコのSeval Dogruk Kacar氏らにより調査・報告された。その結果、イオントフォレーシス療法は、有効性および信頼性において小児の原発性掌蹠多汗症、原発性腋窩多汗症に有用な治療であることが示された。これまで、小児におけるイオントフォレーシス療法の有効性について調査した研究は限られていた。

美白化粧品、大量水銀含有製品が世界に蔓延?

 米国・ロマリンダ大学のCarsten R. Hamann氏らは、美白化粧品549製品に含まれる水銀成分量について分析調査を行った。米国食品医薬品局(FDA)では、化粧品製品の含有水銀量は1ppmと制限しているが、調査の結果、その基準値の千倍超の商品が6.0%あり、水銀を含有していた全製品のうち基準値の1万倍超のものが45%を占めていることなどが判明したという。

乳児血管腫再発に高リスクなのは?

 フランス・ペルグラン小児病院のC.K. Ahogo氏らは、乳児血管腫(IH)の再発リスク因子について検討を行った。IH治療では、経口プロプラノロール(商品名:インデラルほか、本疾患には国内未承認)が第一選択薬となったが、治療後の再発リスクの因子については調査がされていなかった。British Journal of Dermatology誌2013年12月号の掲載報告。

アトピー性皮膚炎重症度、黄色ブドウ球菌と多様なミクロフローラとの拮抗が関連?

 フランス・パリ第6大学のMuriel Bourrain氏らは、水治療中のアトピー性皮膚炎(AD)患者の生体内評価を行い、有益なミクロフローラと黄色ブドウ球菌コロニー形成とのバランスについて調べた。296検体を調べた結果、2つの異なる細菌群生と、多様なミクロフローラの存在を特定し、両者間でバランスを保とうとすることが、AD重症度と関連するキー要素であるように思われたことを報告した。

植物性、天然由来の薬剤は色素沈着の治療に有効か

 米国・カリフォルニア大学のWhitney A. Fisk氏らは、皮膚色素沈着に対して使用される植物性薬剤(botanically derived agent)について、臨床所見を見直すことを目的にシステマティックレビューを行った。色素沈着障害に対する治療は、皮膚科医やプライマリ・ケア医の日常診療で求められることが多い。そうしたなかで、薬用化粧品やナチュラルプロダクトの産業が急速に成長しており、多くの植物性薬剤が、色素沈着障害を改善するとうたっていることから本検討を行った。