第7回「桂枝湯の鑑別:麻黄湯・葛根湯」
桂枝湯の使い方を覚えれば、その症状と比較して、麻黄湯症候群と葛根湯症候群も簡単にマスター出来てしまいます!キーワードは、八綱の「虚実」。患者さんに体力はありますか?熱は?発汗は?チェックすべき必須ポイントを絞り込んで、まとめて紹介します。そして、桂枝湯、麻黄湯、葛根湯の具体的な処方から、より効果を高めるための服用法、注意点まで伝授します!
第8回「桂枝湯の鑑別:柴胡湯類」
柴胡湯類3剤の鑑別を、まとめて解説!
診察のポイントは、大きく3つ。「発症日数」と「寒熱」、そして「表裏」です。
この3点から『太陽病期』と『少陽病期』を見分ければ、柴胡湯類もお手のもの。第7回で学んだ、太陽病期の方剤=<桂枝湯/麻黄湯/葛根湯>に加えて、少陽病期の方剤=<小柴胡湯/小柴胡湯加桔梗石膏/柴胡桂枝湯>の6剤を使いこなして、風邪診療の幅を一気に広げましょう!
第9回「婦人科三大処方~気血水の『血』を学ぶ」
婦人科三大漢方薬の処方ポイントを直伝!漢方では、生体内を循環する『気血水』の循環が乱れることによって、疾病状態が引き起こされると考えます。
第9回は、「血」が滞ることによってもたらされる3つの症候群にフォーカス。<当帰芍薬散・加味逍遥散・桂枝茯苓丸>の適切な処方で、月経困難、貧血、めまい、倦怠感も驚くほど改善します!
第10回「抑肝散と八味地黄丸~五臓の『肝』と『腎』を学ぶ」
人体の多様な機能を5つの臓に割り当てて解釈する「五臓」から、肝と腎にフォーカス。肝の機能亢進に伴うイライラや怒りっぽさ、不眠には、抑肝散類がズバリ効きます!また、腎の機能低下に伴う集中力の低下、足腰の冷え、下肢しびれ感には、八味地黄丸類がオススメ!今回は、4つの方剤をマスターしましょう!
第11回「漢方理論にこだわらない方剤~芍薬甘草湯、排膿散及湯、桔梗湯」
方剤の中には、漢方理論にこだわらなくても症状のみで選択できるものがあります。こむら返りなど、四肢がつるときには、芍薬甘草湯。抗菌薬の全身投与がためらわれる小さな感染性炎症や膿瘍には、排膿散及湯。そして、急性の咽頭炎に即効で効くのは、桔梗湯。3つの方剤を、さっそく使いこなしましょう!
第12回「安全に漢方処方を始めるために」
自分自身や家族の風邪などに処方しながら、漢方の効果を実感してみましょう!そして、マスターした「方剤=症候群」にピッタリの患者さんが出てきたら、処方のチャンスです。初回の処方日数をいかに見極めるかも重要。慢性症状の長期治療では、まず2週間で効果が現れるかどうか、患者さんの声にしっかりと耳を傾けましょう。さらに大切なのが、副作用と安全性に関する知識です。「漢方に副作用はない」と思っている人は案外多いもの。生薬によっては、動悸や高血圧、低K血症といった副作用が伴うため十分な配慮が必要です。自分のペースで楽しく学びながら、漢方のレパートリーを増やしていきましょう!