第1回「I音とII音」
聴診器は医者のシンボルです。聴診器1本と五感のみで行う診断、問診・視診・触診・聴診のいわゆる「五感診療」によって、かなりの正確さで心臓血管疾患の診断をすることが可能であり、その重症度をも評価することが出来ます。種々のハイテクの医療機器が用いられるようになった昨今、その基礎ともいえる「五感診療」はますますその重要性を増しています。また災害の現場など、実際に聴診器のみで患者さんの重症度を診断しなければならないケースも稀ではありません。
本シリーズでは、実際の患者さんの心音を聴きながら、「聴診の達人」沢山先生が、実践的な聴診作法や心音診断のポイントなどを伝授します。曖昧であった聴診に関する疑問が解決し、診療が楽しくなること請け合いです。
第2回「過剰心音」
生理的音と病的音の違い、音と音の分裂の違い、クリック音と音の分裂の違いなど、識別が容易とは言えず、どこか曖昧なままにしてしまいがちな過剰心音。そんな過剰心音の聴き取り方のコツを「聴診の達人」沢山先生が伝授します。
心音のリズムが「オッカサン」と聴こえたら何音? 「オトッツァン」と聴こえたら何音? など、実践的で、ユニークな聴診のポイントを実例を挙げながらたっぷり紹介していきます。この機会に是非達人の技を習得してください!