第3回「ハイリスク患者の救急対応」
救急外来には実に様々なタイプの患者さんが来院しますが、誰もが素直に治療を受けてくれるとは限りません。しかし、クレームをつける患者や治療を受けたがらない患者への対応法を、きちんと教わる機会は案外少ないのではないでしょうか? 診断や治療の技術も勿論大切ですが、「医療はサービス業である」という観点に立った患者さんへの接し方を学びましょう !
<症例1>32歳男性 発熱で来院したが待ち時間が長いと外来で騒ぎ始めた。アロハシャツを着た患者の腕には刺青が覗いている…。研修医の対応は?そして指導医はどうするのか?
<症例2>57歳男性 深夜、飲み屋街の階段の下で倒れていたという通行人からの通報により救急搬送されてきた。患者は診察を拒否して家に帰ろうと暴れ始めるが…
第4回「診療拒否患者への対応」
緊急入院した患者のなかには仕事や家庭の事情で、入院が必要であるにも関らず帰宅を希望する人や、検査を拒否したりする人が少なからずいるものです。そんな時はどのように対処すればよいのか、上手な説得法や留意するべき点、Dr.林の必殺カルテ術を伝授します。
<症例1>35歳男性 2日前にアルコール性膵炎で緊急入院したが、「どうしても帰る!」といって病衣のまま帰ろうとする。研修医は必死に説得するが患者は聞く耳を持たない。
<症例2>72歳男性 突然の胸痛および背部痛で救急車来院。血圧180/100 体温36.5℃ 呼吸数20。研修医は大動脈解離を疑い造影剤検査をすすめるが検査同意書の説明をしたところ患者に検査を拒否されてしまう。
<症例3>66歳男性 自宅で意識消失し救急車来院。診断はTIA。バイタルサインは安定している。患者は帰宅を希望するが家族は入院させてくれといって意見が対立。