第13回「麻痺」
救急や当直では麻痺の患者さんを診るケースは相当な数にのぼります。まず基礎的な麻痺の起こるメカニズムを知り、麻痺を分類すること、更に麻痺と障害部位の鑑別について理解することが重要です。
また、麻痺のなかでも圧倒的に数の多い片麻痺へのアプローチやマネージメントのポイントを徹底的かつわかり易く解説します。
麻痺に対して「自分が麻痺」してしまわないように、ぜひ田中先生オリジナルのアルゴリズムを頭に叩き込んでください!
第14回「しびれ」
しびれを主訴とする患者さんは自分で歩いて来院した場合でも見逃してはならない疾患が潜んでいる事があるので、要注意な症候です。
今回はしびれに関する基礎的な病態生理を把握したうえで、原因となる障害部位を臨床的にどのように分類するかを学び、更にしびれにアプローチするための“Step By Step”なアルゴリズムを習得します。また後半では具体的な症例を通してしびれの対応方法を考えていきます。しびれを呈する疾患として「脱髄性疾患」や「感覚性ニューロパチー」にも触れます。しびれへの理解がより一層深まるでしょう。
第15回「起立・歩行困難」
起立・歩行困難は、救急では決してメジャーな症候ではないので、救急車や夜間当直時に来院する患者はそう多くはないはずです。ただし、神経症候を考えるにあたっては是非とも押さえておきたい症候です。
起立・歩行困難の原因となる疾患は全身性から整形外科的なものまで多種多様。なかでも運動失調による起立・歩行困難に大きく関っているのが“協調運動”です。では、協調運動とは一体どのようなものなのでしょうか?
まさしく「ドアを開けたその瞬間から診察は始まっている」ことが実感出来る内容となっています
第16回「神経学的診察」
神経症候シリーズの「総集編」として神経学的診察の採り方を学びます。
今回は特に「問題解決型診察」の中でも「脳梗塞の局在診断」にスポットをあてた診察方法を習得していきます。
脳梗塞の神経診察を採るうえで特に重要なのは脳血管の支配領域。脳のどの部位が、どの血管で養われているのか、それを知れば自ずと局在診断も可能になります。
確定診断が画像診断であっても「ただ専門医に送る」のではなく、身体所見から可能な神経診察を身につけることで、より深く、より鋭く、診断に迫る事ができるようになります是非プライマリ・ケア医として身につけておきたいスキルです。