第3回「自殺患者が運ばれてきたら」
自殺未遂患者が担ぎ込まれて対応を余儀なくされるというケースは決して稀ではないでしょう。ひとくちに「自殺未遂」と言っても、患者さんの背景が多岐に渡ることは言うまでもありません。そして、もし対応を間違えれば、退院後すぐに再自殺されてしまうリスクもあります。かといって「再自殺の危険があるから入院」とは、なかなか簡単にいかないケースがほとんどでしょう。自殺患者を前にしたときに取るべき方策は実は限られているのですが、やはり実践的な知識がなければ適切かつ迅速な対応は出来ません。今回は様々なタイプの患者に対応するコツと取るべき手順について詳しく解説します。
第4回「精神疾患を併せ持つ患者を診るとき」
そもそも「精神を病む」とはどのような状態かというと、物事の優先順位に常識から逸脱した入れ替わりが生じている状態であると考えられます。そのような状態にある患者は、著しく奇異に映ることがありますが、精神が「崩壊」してしまっているわけではありません。たとえ話が通じにくいように思えても、必ずしも理解力を欠いているのではないのです。
最終回では、精神科医以外のドクターが自分の診療分野だけでなく、精神疾患を併せ持った患者を診る際に知っておきたい、留意するべき点を解説します。