内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:587

ケアホーム高齢者のうつ傾向、運動療法による介入では改善しない/Lancet

 ケアホームに入所するうつ症状を呈する高齢者に対し、中程度の強度の運動プログラムを行ったが、症状の改善は認められなかったことが、英国・ウォーリック大学のMartin Underwood氏らによる集団無作為化試験の結果、報告された。結果を踏まえて著者は「これら虚弱高齢者の精神的治療については、何か別の戦略が必要である」と指摘している。Lancet誌オンライン版2013年5月1日号掲載の報告より。

中国で見つかった鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルス感染症の疫学調査(コメンテーター:小金丸 博 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(97)より-

 2013年3月に中国で鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスの人への感染例が初めて報告されて以降、中国から継続して感染者が発生している。4月には中国帰りの男性が台湾で発症し、中国以外から初めて報告された。本稿執筆時点では日本国内での感染例は報告されていないが、国内発生時に冷静に対応できるよう準備しておく必要がある。

脳卒中既往例は、10~20年後の死亡率が非常に高い(コメンテーター:桑島 巌 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(96)より-

 一過性脳虚血発作(TIA)を含めた脳卒中急性期を30日以上生存しえた例の、長期予後を検討した追跡観察研究である。発症時期は18~50歳であり、高齢発症の脳卒中症例は除かれている。脳卒中の原因の中ではアテローム血栓、あるいはその疑いがもっとも多く、次いで心原性塞栓、ラクナ梗塞とつづく。リスク因子としては喫煙、高血圧が多い。

鳥インフルH7N9型ウイルスの感染源を同定、症状はH5N1型に類似/Lancet

 2013年2月、中国東部地域で鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスのヒトへの感染が発生し、感染者と家禽との接触が確認された。浙江大学医学部(杭州市)のYu Chen氏らは、同定した感染患者4例の感染源が同省の市場の家禽である可能性が高く、臨床症状は高い致死性を示すH5N1型ウイルス感染と類似するとの調査結果を、Lancet誌オンライン版2013年4月25日号で報告した。

食品栄養表示の改善を学会が要望 ~動脈硬化学会が「栄養成分表示に関する要望」について記者会見~

 5月7日、日本動脈硬化学会のプレスセミナーが、日内会館(東京都文京区)にて行われた。日本動脈硬化学会は、4月16日に「栄養成分表示に関する見解ならびに要望」を消費者庁に提出していたが、本セミナーでは要望の詳細と意図が発表された。同学会は、食品栄養表示に、「脂質」に加え、「コレステロール」、「飽和脂肪酸」、「トランス脂肪酸」をただちに追加するよう要望している。

血糖降下に影響が大きいのは?高用量BG薬 vs SU薬―DPP-4阻害薬との3剤併用療法

 シタグリプチン、高用量メトホルミン、グリメピリドの3剤併用療法のうち、血糖降下作用に大きな影響を及ぼすのはスルホニル尿素薬(SU薬)グリメピリドであるということが、あらいクリニック・新井桂子氏らにより明らかになった。著者は「このレジメンは、シタグリプチンと高用量メトホルミンの2剤併用療法では血糖コントロールが十分でない患者に有用だろう」としている。Diabetes Technology Therapy誌2013年4月15日号(オンライン版2013年3月12日号)の報告。

新型鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルス感染、82例の疫学的特性/NEJM

 中国疾病予防管理センター(CDC)・公衆衛生緊急センターのQun Li氏らは、2013年4月17日時点で入手できた新型鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルス感染に関する情報を基に解析した疫学的特性についてまとめ、NEJM誌オンライン版2013年4月24日号に予備報告として発表した。その中で著者らは「H7N9ウイルス感染は中国内6地点で確認され、感染確認患者の多くが非常に重篤であった。疫学的な関連性はなかった」と述べたうえで、「ヒト-ヒト感染について2家族集団でルールアウトはできなかったが、7日間の疾患モニタリングで呼吸器症状を呈した患者の濃厚接触者(1.5%)からウイルスは検出されなかった」と報告している。

〔CLEAR! ジャーナル四天王(90)〕 否定された『減塩パラドックス』―降圧の基本は、やはり減塩。

 食塩摂取と高血圧とは、いわば切っても切れない関係にある。薬剤による降圧療法は日常的に行われているが、各国の高血圧診療ガイドラインでは、薬物療法に先行する生活習慣の改善(life style modification)、なかでも『減塩』の履行・遵守を強く勧めている。高血圧診療における、生活習慣の改善の代名詞が『減塩』であり、日本高血圧学会でも学会をあげて『減塩』に取り組んでいる。たとえば、例年開催される学会のランチは減塩弁当であり、また昨年初めて行われた減塩サミットの共催に名を連ねた。

「かくれ骨粗鬆症」を救うために

 2013年4月23日(火)、日本イーライリリー株式会社開催のセミナーにて、近畿大学医学部奈良病院の宗圓 聰氏(整形外科・リウマチ科)と聖隷浜松病院の森 諭史氏(骨・関節外科)が、原発性骨粗鬆症の診断基準ならびに椎体骨折評価基準の改訂がもたらす積極的な診断・治療の広がりと、臨床に潜む「かくれ骨粗鬆症」の実態について語った。