神経内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:4

認知症リスク低下と関連する野菜の種類は?

 野菜や果物の総摂取量および摂取する野菜や果物の種類と認知症との関連を示すエビデンスは、依然として限られている。中国・浙江大学のLiyan Huang氏らは、3つのプロスペクティブコホート研究およびメタ解析を用い、野菜や果物の総摂取量およびサブグループ別の摂取量と認知症リスクとの関連を検討した。The American Journal of Clinical Nutrition誌オンライン版2026年6月27日号の報告。  本研究は、Health and Retirement Study (HRS)、Framingham Heart Study Offspring Cohort (FOS)、Whitehall II Study (WHII)のデータを用いて実施した。

心・脳血管疾患の既往やNSAIDs使用はパーキンソン病リスクを高めるか?

 心・脳血管疾患の既往はパーキンソン病(PD)のリスク増加と関連することが示されているが、逆の因果関係による可能性が疑われていた。一方、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)はPDリスクを低減させると考えられてきたが、過去のエビデンスは一貫しておらず、背景にある血管疾患による交絡の可能性も懸念されていた。英国・University of OxfordのClare Wotton氏らは、女性約82万例を対象とした大規模前向きコホート研究「Million Women Study」のデータを用いて解析を行った。その結果、虚血性心疾患および脳血管疾患の既往はPD発症リスクの有意な上昇と関連しており、逆の因果関係だけでは説明できないことが示された。

元プロサッカー選手、中年期から脳萎縮の可能性

 サッカーW杯の熱狂が米国を席巻する中、サッカーのもう一つの側面、すなわちサッカーが脳に及ぼす影響に光を当てた研究が報告された。中年期の元プロサッカー選手では、コンタクトスポーツの経験がない人と比べて、脳の重要な領域の萎縮がより顕著であることが明らかになった。また、元選手では、うつ症状や不安症状が多く見られ、計画や問題解決の困難を訴える傾向も認められたという。英インペリアル・カレッジ・ロンドン(ICL)のCaleigh Grace Lynch氏らによるこの研究結果は、アルツハイマー病協会国際会議(AAIC 2026、7月12~15日、英ロンドン)で発表された。

「右利き」か「左利き」かは何によって決まる?

 字を書く、ボールを投げる、道具を使うといった日常的な動作をするとき、右利きの人は右手、左利きの人は左手の方がはるかに上手に動かせるのはなぜだろうか。新たな研究で、利き手の優れた運動能力は練習の積み重ねによって形成されるものであり、人の利き手を決定付けるような生まれつき固定された大脳半球の優位性は存在しないことが示された。米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)デイヴィッド・ゲフィン医学部神経内科のAhmet Arac氏らによるこの研究の詳細は、「Proceedings of the National Academy of Sciences(PNAS)」に6月30日掲載された。

卵円孔開存を伴う片頭痛、抗血栓療法が有効か/BMJ

 卵円孔開存(PFO)は片頭痛、とくに前兆を伴う片頭痛と関連し、微小塞栓メカニズムの関与の可能性が示されている。小規模な研究で抗血小板療法(アスピリン、P2Y12阻害薬)の有効性が示唆されているが、これらのエビデンスには一貫性がなく、多くは非比較研究だという。中国医学科学院・北京協和医学院のZiping Li氏らは「COMPETE試験」において、PFOおよび片頭痛を有する患者のレスポンダー率に関して、アスピリン、クロピドグレル、リバーロキサバンはメトプロロールに対し非劣性であり、このうちリバーロキサバンは大出血イベントを増加させずに、レスポンダー率が有意に優れることを示した。研究の成果は、BMJ誌2026年7月29日号で報告された。

本当にCGRP関連抗体薬で片頭痛の高水準ケアは可能となったのか?

 国際頭痛学会は、より高い治療水準を確立するため、実臨床における片頭痛予防の新たな治療目標を提示した。スペイン・Vall d'Hebron HospitalのEdoardo Caronna氏らは、CGRP関連抗体薬による片頭痛特異的治療を6ヵ月間行った後に、これらの目標を達成した患者の割合を評価する初の研究として、欧州における多施設共同実臨床プロスペクティブコホート研究(EUREkAコホート研究)を実施した。Cephalalgia誌2026年6月号の報告。  対象は、CGRP関連抗体薬(エレヌマブ70mgまたは140mgを毎月、ガルカネズマブ120mgを毎月+240mgの負荷投与、フレマネズマブ225mgを毎月またはフレマネズマブ675mgを四半期ごと)による治療を行った成人片頭痛患者。

日本人高齢者、ゴルフと認知機能が関連

 ゴルフは身体的、認知的、社会的要求を伴う多面的な活動であるため、高齢者の身体的および認知的機能の維持に関連している可能性があるが、ゴルフの継続期間や頻度と認知機能との関係は明らかになっていない。そこで、国立長寿医療研究センター老年学・社会科学研究センターの島田 裕之氏らは、高齢者におけるゴルフと認知機能との関連、継続期間や練習パターンとの関連を検討した。その結果、高齢期にゴルフを継続することは認知機能低下リスクが低いことと関連しており、またゴルフ歴が長いほどリスクが低いことが示された。Acta Psychologica誌2026年8月号に掲載。

実臨床におけるレカネマブとAChE阻害薬の有用性比較

 アセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害薬は、アルツハイマー病の症状を緩和する。一方、レカネマブは、アルツハイマー病の進行を修飾する可能性が示されている。しかし、レカネマブの安全性や臨床的影響に関するリアルワールド・エビデンスは、依然として限られている。台湾・Mackay Medical UniversityのChuo-Yu Lee氏らは、軽度認知障害(MCI)またはアルツハイマー病の患者を対象に、レカネマブ投与を開始した場合とAChE阻害薬を投与した場合の安全性および有効性を比較するため、本研究を実施した。Alzheimer's Research & Therapy誌オンライン版2026年6月22日号の報告。

話せる言語数が多いほど脳年齢は若い?

 言語を学ぶことには思わぬメリットがあるかもしれない。新たな研究で、複数の言語を話す人は、1つの言語しか話さない人と比べてAIで推定された脳年齢が若い可能性があることが示唆された。バスク認知・脳・言語センター(スペイン)の副科学ディレクターであるLucia Amoruso氏らによるこの研究結果は、欧州神経科学会連合フォーラム(FENS Forum 2026、7月6~10日、スペイン・バルセロナ)で発表された。Amoruso氏は、「簡単に言えば、話せる言語数が多い人ほど、脳年齢が実年齢より若い傾向が見られた」と述べている。

日本におけるVZV髄膜炎発生率、12年で3倍超に

 日本における水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)髄膜炎の発生率は、過去12年間で3倍超に増加していることが、東京大学の山形 直毅氏らによる研究で明らかになった。一方で、大多数の患者はアシクロビルの長期静注療法により治療され、退院時には転帰が良好であったことも示されている。Journal of the Neurological Sciences誌2026年9月15日号掲載の報告より。  本研究では、2011年4月~2023年3月にVZV髄膜炎と診断された1,680例を、日本の全国入院患者データベースであるDPCデータを用いて特定した。