2010年1月14日、国内2番目の配合喘息治療薬、シムビコートに関して、アステラス製薬株式会社/アストラゼネカ株式会社両社の営業責任者による発売会見が開催された。
シムビコートは、吸入ステロイド薬のブデソニドと即効性・長時間作用性吸入β2刺激薬のホルモテロールからなる配合剤である。国内ではグラクソ・スミスクラインのアドエアについで2番目の発売となる。
シムビコートは平均粒子径が2.4~2.5μmであり、他剤と比較して小さい。そのため末梢気道まで到達しやすく、肺全体に薬剤が広がるので、強力かつ速やかな効果の出現が期待できる。昨年改訂された『喘息予防・管理ガイドライン2009』では、治療ステップ2から、配合剤の使用が認められている。
会見の中で、アストラゼネカ プライマリーケア事業本部長の金子潔氏は、喘息患者530万人のうち、およそ6割の患者がガイドラインの治療ステップ2から4にあたるとし、「対象患者さんに少しでも早く使っていただければ」と語った。また、アステラス製薬 営業本部長の山田活郎氏は、この薬剤が日本の喘息治療に大きく貢献できると確信し、「早い段階での国内シェアナンバーワンを実現したい」とコメントした。
シムビコートは2009年10月に承認、2010年1月13日に発売された。アストラゼネカが製造・開発を、アステラス製薬が流通・販売を担当し、両社合わせて2,700名のMRがプロモーション活動にあたる。
(ケアネット 吉田 直子)
Jonkers RE.et.al.:Resp Res 7:141-150,2006
喘息予防・管理ガイドライン2009