4月10日(土)東京銀座のアップルストアにて、iPhoneの医療における活用事例を紹介するセミナー「iPhone in Medicine:診療現場にiPhoneを」が開催された。当日は、早朝にもかかわらず、開場直後にセミナールームは満席となり、立ち見も続出し、非常に高い熱気に包まれた。医療現場でも、iPhoneとその活用に非常に高い関心があることがわかった。
杉本真樹氏(神戸大学大学院医学研究科)による基調講演
(以下要約)
日本の医療の解決すべき課題として、(1)指導リソースが不足する病院での学習機会の補完、(2)医療従事者のQOL向上、(3)医療従事者の大幅な業務効率の改善、(4)良質かつ豊富で実用的なコンテンツの保全・活用がある。
iPhoneの登場は、これらの課題解決に貢献すると思われる。
一方で、セキュリティ問題が懸念されていたが、(1)デバイス管理、(2)ハードウェアの暗号化、(3)セキュアなネットワーク通信により、医療従事者の業務用途に十分耐えうる強固なセキュリティが確保できるようになった。
iPhoneの医療系アプリは、薬剤リファレンス、DICOM画像の閲覧・管理、ベッドサイドモニターなど、既に2000アプリを超えているが、さらに開発に拍車がかかっている。今回のセミナーでは、指導リソースの補完、医療従事者のQOL向上、業務効率の改善の3点に焦点を当てた、ユニークなソリューションを紹介したい。