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日医大坂本教授、セレコキシブの安全性を評価

提供元:ケアネット

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公開日:2011/06/27

 



2011年6月22日、ファイザー製薬/アステラス製薬共催のプレスセミナーが都内で行われ、坂本長逸氏(日本医科大学内科学消化器内科教授)が「変る日本の痛み治療~非ステロイド性消炎鎮痛薬の安全性~」と題して講演を行った。

非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)は高い鎮痛効果から、慢性疼痛緩和を目的に多く用いられる薬剤である。その主たる作用機序はシクロオキシナーゼ(COX)阻害であるが、従来のNSAIDsは、COX-1、COX-2の両方を抑制することから、消化管粘膜への障害が知られている。一方、セレコキシブは選択的にCOX-2を阻害するという特徴を有する。

今回、国内の健常成人を対象にセレコキシブとロキソプロフェンで安全性を比較したところ、セレコキシブ投与群で、胃十二指腸潰瘍の発症頻度が有意に低いことが示された。

試験は健常成人185名を対象とした無作為化二重盲検比較試験。セレコキシブ群、ロキソプロフェン群はそれぞれ74人、プラセボ群は37人が割りあてられ、2週間の服用後、潰瘍の有無を内視鏡画像で判定した。結果、セレコキシブ群で1.4%、ロキソプロフェン群で27.6%の胃十二指腸潰瘍が発症し、プラセボ群では2.7%であった。この試験結果は今年5月にシカゴで開催された米国DDW(米国消化器病週間:Digestive Disease Week)で発表された。

坂本氏はこの試験結果を受け、NSAIDsによる消化管障害に対する予防戦略として、「消化管障害を考慮した場合、通常のNSAIDsよりも選択的COX-2阻害薬セレコキシブが優れている」と示唆した。

(ケアネット 吉田直子)