相次いで導入されるロボット支援前立腺摘除術 —国際医療福祉大学病院でも導入—

提供元:ケアネット

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公開日:2013/07/02

 

 前立腺がんなどの手術に最新型の手術支援ロボット「ダヴィンチSi」を導入する医療機関が増加している。国際医療福祉大学病院(栃木県那須塩原市)もその1つ。同院腎泌尿器外科では、先月27日に「ダヴィンチSi」を用いた初めての前立腺摘除術を実施したことを発表した。

 従来の前立腺摘除術は、縦横無尽に走る細かい血管や神経を避け病巣を摘出するもので、容易ではなかった。「ダヴィンチSi」では、1〜2cmの小さな創から挿入した内視鏡カメラで拡大して映し出された高解像度3D画像を確認しながら、人間の手首以上の可動域を持つロボットアームに装着された鉗子やメスを操作し、精確で安全な内視鏡手術が可能となる。さらに、ロボット支援前立腺摘除術は従来の手術より低侵襲であり、術後の尿失禁や性機能障害などの合併症が軽減されることが期待されている。

 現在、米国では前立腺摘除術の8割がロボット支援手術で行われているという。日本では「ダヴィンチ」は、2009年に厚生労働省薬事・食品衛生審議会で国内の製造販売が承認され、2012年4月より前立腺がんの全摘出手術のみ保険が適用されている。

(ケアネット 藤原健次)