高温多湿の国における腰痛の疫学

提供元:ケアネット

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公開日:2013/07/18

 

 腰痛は、患者の受診理由のうち頻度の高い疾患の一つだが、カタール・ワイルコーネル医科大学のAbdulbari Bener氏らは、高温多湿の国カタールでのプライマリ・ケアにおける腰痛の疫学を調査した。その結果、有病率は男性よりも女性のほうが高く、高齢者および肥満者に多いことを報告した。Journal of Primary Care & Community Health誌2013年7月1日号(オンライン版2013年2月19日号)の掲載報告。

 研究グループは、プライマリ・ケアにおける腰痛の疫学について、頻度、社会人口統計学的因子および生活習慣に対する腰痛の影響を重点的に調べる目的で横断研究を行った。

 対象は、2012年3月~10月にプライマリ・ケアを受診した2,180例(男性52.9%、女性47.1%)の患者で、社会人口統計学的特性、生活習慣および治療の種類に関する質問票を用いて調査した。

 主な結果は以下のとおり。

・腰痛の有病率は59.2%であった。性別にみると、男性(51.6%)より女性(67.7%)に多かった。
・年齢別では、有病率が最も高かったのは男女とも45~55歳であった(男性37.6%、女性36.4%)。
・腰痛を有する患者のうち、男女とも約半数(男性45.7%、女性45.2%)は肥満であった(p<0.001)。
・腰痛の女性の半数以上(50.4%)は、主婦であった。一方、腰痛の男性の36.8%は、事務職であった。
・国籍(p<0.001)、BMI(p<0.001)および職業(p<0.001)において、男女間の有意差がみられた。
・腰痛を有する男女を比較すると、長時間立位(男性41.2%対女性29.5%、p<0.001)とスポンジマットレスの使用(男性50.9%対女性45.8%、p=0.041)は男性患者で有意に高かった。
・咳/くしゃみ/いきみは、女性より男性で腰痛のきっかけとなる頻度が高かった(男性9.7%対女性5.9%、p=0.01)。

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(ケアネット)