ビスホスホネート関連大腿骨不完全骨折には外科的治療が有効

提供元:ケアネット

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公開日:2013/07/24

 

 ビスホスホネート系薬剤が誘発する大腿骨不完全骨折の予後に関するレトロスペクティブな調査の結果、外科的治療のほうが保存的治療と比較し、より早く症状を消失させるとともに治癒に至らせる割合が高いことが報告された。調査を行った米国・ニューヨーク大学関節疾患病院のKenneth A. Egol氏らは、外科的治療はビスホスホネート関連大腿骨不完全骨折の症状緩和に有効であり、患者に対し予防的手術の効果の可能性について助言すべきである、とまとめている。Journal of Orthopaedic Trauma誌2013年6月27日号の掲載報告。

 対象は、難治性の症状を有するかまたはX線所見にて骨折線の進行が認められたビスホスホネート関連大腿骨不完全骨折患者31例(不完全骨折43件)で、不完全骨折に対し保存的治療または外科的治療が行われた。

 対象者は、全例女性で、平均年齢69.2歳(範囲:46~92歳)、ビスホスホネート治療の平均期間は9.1年(範囲:5~20年)だった。

 X線所見とShort Musculoskeletal Functional Assessment(SMFA)により、予後を評価した。

 主な結果は以下のとおり。

・不完全骨折の49%(21/43件)は、切迫骨折や保存的治療無効のため最終的に外科的治療を行った。
・外科的治療群では、81%で疼痛が消失し、100%でX線所見上治癒が確認された。治癒までの平均期間は7.1ヵ月(範囲1.5~12ヵ月)であった。
・保存的治療群で疼痛消失が得られたのは64%であり、平均11ヵ月でX線所見上治癒が確認されたのはわずか18%であった。
・SMFA機能障害指数は、外科的治療群のほうが保存的治療群より良好であった(保存的治療群 19.7 vs外科的治療群 25.7、p=0.0017)。

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(ケアネット)