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線維筋痛症は治療継続が難しい 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2013/08/09 線維筋痛症は、原因不明の慢性疼痛疾患で決定的治療法はなく、症状軽減にしばしば抗うつ薬や抗てんかん薬が用いられている。米国・ブリガム&ウィメンズ病院のSeoyoung C. Kim氏らのコホート研究において、線維筋痛症で一般的な薬剤により治療を開始した患者は、いずれの場合も治療薬の増量はほとんどなされておらず、しかも治療期間が短期間にとどまっていたことを明らかにした。Arthritis Care & Research誌オンライン版2013年7月16日の掲載報告。 米国の医療利用データを用い、線維筋痛症と診断され、アミトリプチリン(商品名:トリプタノールほか)、デュロキセチン(同:サインバルタ)、ガバペンチン(同:ガバペン)またはプレガバリン(同:リリカ)を新規処方された患者について、臨床的特徴と投薬状況を調査した。(わが国で線維筋痛症に承認されている薬剤はプレガバリンのみ) アミトリプチリンで治療を開始した患者は1万3,404例、同じくデュロキセチン1万8,420例、ガバペンチン2万3,268例、プレガバリン1万9,286例であった(平均年齢48〜51歳、女性72%~84%)。 主な結果は以下のとおり。 ・合併症は、4群すべてにおいて腰痛症が最も頻度が高かった(48~64%)。 ・そのほかの合併症として、高血圧、頭痛、うつ病、睡眠障害などもみられた。 ・追跡開始時の1日投与量中央値は、アミトリプチリン25mg、デュロキセチン60mg、ガバペンチン300mg、プレガバリン75mgであった。 ・患者の60%以上は、追跡期間中に投与量が変更されていなかった。 ・1年以上治療を継続した患者は、5分の1にとどまっていた。 ・治療開始時の他の併用薬の数は、平均8~10剤であった。 ・患者の50%超がオピオイドを使用しており、3分の1がベンゾジアゼピン、睡眠障害治療薬、筋弛緩薬を投与されていた。 ~進化するnon cancer pain治療を考える~ 「慢性疼痛診療プラクティス」連載中! ・無視できない慢性腰痛の心理社会的要因…「BS-POP」とは? ・「天気痛」とは?低気圧が来ると痛くなる…それ、患者さんの思い込みではないかも!? ・腰椎圧迫骨折3ヵ月経過後も持続痛が拡大…オピオイド使用は本当に適切だったのか? 治療経過を解説 (ケアネット) 原著論文はこちら Kim SC et al. Arthritis Care Res (Hoboken). 2013 Jul 16. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] tisotumab vedotin、再発子宮頸がんの2次・3次治療に有効/NEJM(2024/07/17) 進行期古典的ホジキンリンパ腫の1次治療、BrECADDが有効/Lancet(2024/07/17) 低脂肪食がうつ病リスクに及ぼす影響〜メタ解析(2024/07/17) 食道がんの術前化学療法前のZn濃度、早期再発に影響(2024/07/17) スパイロなしでも胸部X線画像で呼吸機能が予測可能!?(2024/07/17) 重要性を増すゲノム診療科、その将来ビジョン/日本動脈硬化学会(2024/07/17) 新型コロナの抗原検査は発症から2日目以降に実施すべき(2024/07/17)