高齢の腰痛患者における特徴は? 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2013/08/16 腰痛は高齢者に多いが、プライマリ・ケアにおけるこのような患者の特徴に関する情報は限られている。オランダ・エラスムス大学医療センターのJantine Scheele氏らは、前向きコホート研究(BACE研究)において、プライマリ・ケアを受診する高齢の腰痛患者は、より多くの障害や併存疾患を有していることを明らかにした。しかし、そのことが腰痛の経過と臨床的にどう関連しているかについては今後の研究課題であるとまとめている。European Journal of Pain誌オンライン版2013年7月19日号の掲載報告。 対象は、新たに腰痛を発症しプライマリ・ケアを受診した55歳超の患者675例(年齢中央値:65歳、四分位範囲:60~71歳)であった。 ベースライン時の患者背景、症状の特徴および理学的所見について、55~74歳の患者群と75歳以上の患者群とで比較した。 主な結果は以下のとおり。 ・ローランド・モリス障害質問票(RMDQ)スコア平均値(標準偏差:SD)は55~74歳群で9.4(SD 5.8)、75歳以上群で12.1(SD 5.5)であった(p≦0.01)。 ・75歳以上群では、55~74歳群より、筋骨格系障害の併存が多く骨質が低下していた(踵部超音波測定に基づく)。 ・腰痛の前週からの平均重症度は、年齢群間で有意差は認められなかった(p=0.11)。しかし、アンケート記入時の重症度は75歳以上群でより高かった(p=0.03)。 ~進化するnon cancer pain治療を考える~ 「慢性疼痛診療プラクティス」連載中! ・無視できない慢性腰痛の心理社会的要因…「BS-POP」とは? ・「天気痛」とは?低気圧が来ると痛くなる…それ、患者さんの思い込みではないかも!? ・腰椎圧迫骨折3ヵ月経過後も持続痛が拡大…オピオイド使用は本当に適切だったのか? 治療経過を解説 (ケアネット) 原著論文はこちら Scheele J et al. Eur J Pain. 2013 Jul 19. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 前糖尿病の肥満へのチルゼパチド、糖尿病発症リスク93%減/NEJM(2024/11/22) 生後2年間のデジタル介入で肥満リスク低下/JAMA(2024/11/22) BRCA1/2病的バリアント保持者における乳がん後の二次原発がんリスク/JCO(2024/11/22) 家庭内のインフル予防、手指衛生やマスクは効果ある?~メタ解析(2024/11/22) 統合失調症患者に対する抗精神病薬の投与経路変更の影響は〜メタ解析(2024/11/22) 「週末戦士」でも脳の健康に利点あり(2024/11/22) 減量薬のアクセス拡大が年4万人以上の米国人の命を救う可能性(2024/11/22) 抗てんかん薬の早期処方が認知症リスクの低さと関連(2024/11/22)