椎間板ヘルニアに対して椎弓間硬膜外ステロイド注入は有効か 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2013/09/27 腰椎椎間板ヘルニアの治療において硬膜外注射は広く使用されているが、その有効性や必要性、適応症などについては今も議論が続いている。米国・ルイビル大学のLaxmaiah Manchikanti氏らは、腰椎椎間板ヘルニアや神経根炎の疼痛管理に対する最新の介入法である蛍光透視下の椎弓間硬膜外注射の有効性を評価するため、無作為化二重盲検比較試験を行い、この方法による局所麻酔薬の注入は有効であることを明らかにした。1年間の追跡では局所麻酔薬単独使用よりステロイド併用のほうが優れている可能性も示唆している。Pain Practice誌2013年9月(オンライン版2012年12月27日)の掲載報告。 研究グループは、腰椎椎間板ヘルニアまたは神経根炎患者120例を対象に、局所麻酔薬(リドカイン0.5%、6mL)単独使用と局所麻酔薬(リドカイン0.5%、5mL)+ステロイド(ベタメタゾン1mL)併用の椎弓間硬膜外注射を比較する無作為化二重盲検比較試験を実施した。 主要評価項目は、疼痛緩和および50%以上の機能改善である。 主な結果は以下のとおり。 ・2回の治療で3週間以上疼痛が緩和し有意な改善がみられたのは、局所麻酔薬単独使用群80%、ステロイド併用群86%であった。 ・1年間(52週)の平均治療回数は局所麻酔薬単独使用群3.6回、ステロイド併用群4.1回で、鎮痛が得られていた期間はそれぞれ33.7±18.1週および39.1±12.2週であった。 ~進化するnon cancer pain治療を考える~ 「慢性疼痛診療プラクティス」連載中! ・身体の痛みは心の痛みで増幅される。知っておいて損はない痛みの知識 ・脊椎疾患にみる慢性疼痛 脊髄障害性疼痛/Pain Drawingを治療に応用する ・無視できない慢性腰痛の心理社会的要因…「BS-POP」とは? (ケアネット) 原著論文はこちら Manchikanti L et al. Pain Pract. 2013 Sep;13(7):547-58. Epub 2012 Dec 27. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 早期TN乳がん、多遺伝子シグネチャー活用で予後改善/BMJ(2024/11/14) 心房細動を伴う脳梗塞後のDOAC開始、早期vs.晩期/Lancet(2024/11/14) 肺がんにおける悪液質の介入は確定診断前から?/日本肺癌学会(2024/11/14) 末期腎不全の患者、男女ともに過体重・肥満者が増加/新潟大(2024/11/14) 統合失調症に対する電気けいれん療法後の再発率〜メタ解析(2024/11/14) 変形性関節症/関節リウマチ患者の約4割が抑うつ、不安、線維筋痛症のいずれかを合併(2024/11/14) 将来は1時間程度で結果が出る血液検査が可能に?(2024/11/14) 飛行機の換気システムでナッツアレルゲンは広がらない(2024/11/14)