乾癬患児でもメタボのリスクは高い

提供元:ケアネット

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公開日:2013/10/02

 

 アメリカ・タフツ大学のAri M. Goldminz氏らによって、乾癬性疾患を有する患児において、メタボリックシンドロームの有病率が高いことが示された。Goldminz氏は、小児でのメタボリックシンドロームのリスク因子の評価が、将来の心疾患の罹患と死亡を防ぐために重要であると報告している。pediatric dermatology誌オンライン版2013年9月9日掲載の報告。

 これまで、乾癬の成人患者において、メタボリックシンドロームや心疾患リスクが高いことが報告されていたが、小児における十分な検討はなかった。そこで、著者は小児・若年者における評価者盲検試験を実施した。対象は、現在または過去に体表面の5%以上に乾癬の症状、または乾癬性関節炎を有する患児20例(9~17歳)であった。対照群は、良性の母斑、イボ、にきびを有している、年齢と性別を適合させた20例とした。

 主な結果は以下のとおり。

・主要エンドポイントは、トリグリセリド、HDLコレステロール、空腹時血糖値、ウエスト周囲径、血圧のうち、3つ以上の検査値の異常であった。2次エンドポイントは、高感度CRP、総コレステロール、LDLコレステロールの異常値であった。
・メタボリックシンドロームの基準を満たしたのは、乾癬患児群の30%(6例)であった一方、対照群では5%(1例)であった(p<0.05)。
・乾癬患児群の平均空腹時血糖値は91.1mg/dLで、対照群(82.9mg/dL)より高値であった(p=0.01)。
・その他のメタボリックシンドロームのリスク因子(BMI、高感度CRP、総コレステロール、LDLコレステロール)には有意差はみられなかった。

(ケアネット 森 幸子)