アトピー性皮膚炎に紫外線療法は有効な選択肢

提供元:ケアネット

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公開日:2014/04/01

 

オランダ・アムステルダム大学のF M Garritsen氏らは最新のシステマティックレビューを行い、アトピー性皮膚炎に対する紫外線療法は有効な治療オプションとなりうることを発表した。また著者は、今回のレビュー結果に基づき、紫外線(UV)A1およびナローバンド(NB)-UVBが有用であると述べている。一方で、今後さらによりよくデザインされた、検出力が十分な無作為化試験の必要性についても 言及した。紫外線療法はアトピー性皮膚炎患者において一般的に行われているが、その効果のエビデンスについて、直近の系統的なレビューは行われていなかった。British Journal of Dermatology誌2014年3月号の掲載報告。

 本レビューは、アトピー性皮膚炎患者の紫外線療法の有効性を評価すること、エビデンスベースに基づく治療勧告を提言することを目的に行われた。

 MEDLINE、EMBASE、Cochrane Central Register of Controlled Trials (CENTRAL)、Global Resource of EczemA Trials(GREAT)の電子的文献検索と、前向き試験レジスター、さらにPubMed検索で直近の試験を検索した。

 アトピー性皮膚炎治療としての紫外線療法に関するすべての無作為化試験を、データ抽出対象とみなし評価を行った。

 主な結果は以下のとおり。

・検索の結果、19試験・被験者905例が包含された。
・無作為化試験は概して、臨床的および質的に不均一なものであった。そのため、正式なメタ解析はできなかった。
・包含されたエビデンスに基づき(サンプルサイズが小さく、試験の質にばらつきがあり、直接比較は小数ではあったが)、UVA1、NB-UVBは、臨床的徴候および症状の減少に最も有効な治療法と思われた。
・高用量UVA1と、中程度UVA1には差がみられなかった。
・UVABは、UVAおよびブロードバンドUVBよりも、臨床的症状改善について、より効果的であることが示唆された。なおUVA1との比較は行われていなかった。
・その他有効な治療オプションとしては、フルスペクトラムライト、ソラレン+UVA、balneophototherapyなどがあった。
・重篤な副作用は報告されていなかった。

(ケアネット)