米国・イェール大学公衆衛生大学院のLeah M Ferrucci氏らによる検討の結果、お茶とコーヒーには、カフェインに起因した基底細胞がん(BCC)の若年発症に対する保護効果がわずかだがあることが示唆された。これまでも皮膚の発がん性に対する保護作用があるといわれてきたが、疫学的な検証エビデンスはさまざまであった。結果を踏まえて著者は、「本研究の結果は、これらの飲料に健康ベネフィットがある可能性を増幅させるものである」と報告をまとめている。European Journal Cancer Prevention誌2014年7月号(オンライン版2014年5月16日号)の掲載報告。
研究グループは、お茶、コーヒーおよびカフェイン類とBCCの若年発症との間に関連があるかについて調べるため、コネチカット州で行われたケースコントロール試験の参加者で40歳未満の非ヒスパニック系白人767例のデータを評価した。
エール皮膚科疾患データベースを通じて、BCC例(377例)を特定し、対照(390例)は、同一データベースから無作為に、皮膚科診断良性で、年齢、性別、生検部位を適合して抽出した。
被験者に対して個別に、カフェイン含有のコーヒーやホットティーに関するインタビュー調査を行い、条件なしロジスティック回帰分析にて、定期的摂取量、頻度、期間について多変量オッズ比(OR)と95%信頼区間(CI)を算出して評価を行った。
主な結果は以下のとおり。
・カフェイン含有コーヒー+ホットティーの複合定期的摂取量は、BCC若年発症と逆相関の関連を示した(OR:0.60、95%CI:0.38~0.96)。
・これらのうち最もカフェイン含有が高値であった群では、非摂取群と比較して、BCCのリスクが43%低かった(OR:0.57、95%CI:0.34~0.95、傾向のp=0.037)。
(ケアネット)