2014年7月17日(木)から福岡国際会議場ほかにて開催される、第12回日本臨床腫瘍学会学術集会に先立ち、先月27日、東京都中央区にて日本臨床腫瘍学会(JSMO)主催のプレスセミナーが開催された。そこで行われた、石井 榮一氏(愛媛大学大学院医学系研究科 小児科学講座)による講演「小児がん患者のサバイバーシップについて」を簡潔にまとめる。
【まとめ】
・小児がんの予後は、化学療法の進歩や、造血幹細胞移植の導入、分子標的薬の登場などにより飛躍的に改善した。
・小児がんサバイバーは、成長とともにさまざまな晩期合併症を来すだけでなく、保険加入や就労の問題など、社会的な偏見も多く残っている。
・小児がんサバイバーを長期的にサポートするシステム作りと、小児科から成人診療科へのシームレスな移行が必要である。
本学術集会では、日本小児血液・がん学会との合同シンポジウムを通し、小児がん経験者を社会全体で支援する体制作りについて議論していく。
< 小児がんに関する注目演題 >
・Presidential Symposium / 会長シンポジウム
第12回学術集会長/日本小児血液・がん学会 合同シンポジウム
テーマ:“小児がんサバイバーシップ”
日時:2014年7月18日 15:50~17:50
会場:Room 3(福岡国際会議場3F「メインホール」)
【第12回日本臨床腫瘍学会学術集会】
■会期:2014年7月17日(木)~19日(土)
■会場:福岡国際会議場、福岡サンパレス、福岡国際センター
■会長:田村 和夫氏(福岡大学医学部腫瘍・血液・感染症内科学 教授)
■テーマ:包括的にがん医療を考える
~橋渡し研究、がん薬物療法からサバイバーシップまで~
第12回日本臨床腫瘍学会学術集会ホームページ
(ケアネット 岸田有希子)