ダーモスコピーによる黒色腫の診断は、ABCDルールとCASHアルゴリズムの感度が最も高いことが示された。トルコ・Zekai Tahir Burak Women's Health教育研究病院のEzgi Unlu氏らが、ABCDルール、7ポイントチェックリスト、3ポイントチェックリスト、CASHアルゴリズムによる診断感度と特異度、診断精度を比較して報告した。ダーモスコピーの診断アルゴリズムを比較した検討は今回初めて行われたという。Journal of Dermatology誌7月号(オンライン版2014年5月8日号)の掲載報告。
研究グループは、有毛部皮膚の色素細胞性病変の診断とダーモスコピー評価において、ABCDルール、7ポイントチェックリスト、3ポイントチェックリスト、CASHアルゴリズムの感度、特異度、診断精度を比較する検討を行った。
115例の患者の色素細胞性病変115例を、ダーモスコピーで後ろ向きに調べ、病理細胞診断と比較した。全病変に対して4つのアルゴリズムすべてを適用して検討した。
主な結果は以下のとおり。
・ABCDルールは、感度91.6%、特異度60.4%、診断精度66.9%であった。
・7ポイントチェックリストは、感度87.5%、特異度65.9%、診断精度70.4%。
・3ポイントチェックリストは、感度79.1%、特異度62.6%、診断精度66%。
・CASHアルゴリズムは、感度91.6%、特異度64.8%、診断精度70.4%であった。
・上記のように、黒色腫診断において、ABCDルールとCASHアルゴリズムの感度が最も高かった。
・先行研究論文では、CASHアルゴリズムを用いた色素細胞性病変の評価はあまりみられないという。
(ケアネット)