中等度~重度の慢性尋常性乾癬患者に対し、開発中のイクセキズマブ(ixekizumab:国内未承認)の長期有効性および安全性が確認された。米国・ノースウェスタン大学のKenneth B. Gordon氏らが、52週間の非盲検無作為化試験の結果、報告した。イクセキズマブは抗IL-17Aモノクローナル抗体で、先行して行われた第II相無作為化プラセボ対照試験で、良好な反応が得られたことが示されていた。Journal of American Academy of Dermatology誌2014年12月号(オンライン版2014年9月19日号)の掲載報告。
検討は、無作為化プラセボ対照試験中に、オープンラベルでイクセキズマブを10、25、75、150mgまたはプラセボを受けた後、ベースラインからのPASIスコア改善が75%未満であった患者(PASI75)をオープンラベルの延長試験期(OLE)に組み込んで行われた。PASI75以上の患者には治療を中止し(20~32週)、その後に適格基準に達してからOLEに組み込んだ。OLE中、患者はイクセキズマブ120mgを4週ごとに皮下注投与された。
主な結果は以下のとおり。
・120例の患者がOLEに組み込まれた。103例が52週間超の治療を完了した。
・全体で、52週時点のPASI75達成患者は77%であった。
・無作為化プラセボ対照試験で治療に反応した患者は、OLEの52週時点まで高値の反応性を維持した。
・PASI75患者は95%、ベースラインからのPASIスコア90%改善患者は94%、同100%改善患者は82%であった。
・無作為化プラセボ対照試験期の投与量にかかわらず、各投与量群ともOLEの52週時点の反応率は同程度であった。
・OLEにおける曝露補正後の有害事象発生率は、患者年当たり0.47であり、重篤有害事象の発生率は0.06であった。
・患者の多くでイクセキズマブ治療に対する反応が認められ、1年超治療の有効性が持続し、予測不可の安全性シグナルはみられなかった。
(ケアネット)