生活習慣指導でGERD症状が改善~国内1万3千例での検討

提供元:ケアネット

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公開日:2015/05/07

 

 胃食道逆流症(GERD)は生活習慣病と考えられているが、生活習慣の影響と生活習慣への介入の効果については議論されている。川崎医科大学 春間 賢氏らは、GERDと関連する生活習慣因子とプライマリケアによる生活習慣への介入の有効性について、LEGEND studyの事後解析により検討した。その結果、プロトンポンプ阻害薬(PPI)投与中のGERD患者における生活習慣への介入は、逆流症状およびディスペプシア症状とも有意に改善することが認められた。Internal medicine誌2015年4月1日号に掲載。

 LEGEND studyは、ディスペプシア症状を有するGERD患者に対するPPI(ランソプラゾール)の効果を検討した試験である。同試験では、上記患者にランソプラゾール(15mg/日または30mg/日)を4週間投与し、投与前後における逆流による症状およびディスペプシア症状を患者問診票で評価した。

 主な結果は以下のとおり。

・解析対象患者1万2,653例において、最も一般的な生活習慣因子は「継続的なストレスの感情」(45.6%)であった。
・対象患者の30%以上が「少なくとも2~3日に1回、甘い物を食べる」、「少なくとも2~3日に1回、脂肪分の多い物を食べる」、「ほぼ毎日コーヒーを飲む」と回答した。
・生活習慣への介入により、逆流症状およびディスペプシア症状とも有意に改善した。

(ケアネット 金沢 浩子)