イピリムマブ、メラノーマの術後補助療法にも適応拡大:FDA

提供元:ケアネット

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公開日:2015/11/09

 

 米国食品医薬品局(FDA)は2015年10月28日、術後の再発抑制を目的として、イピリムマブ(商品名:ヤーボイ)のStage IIIメラノーマに対する術後補助療法の適応を承認した。

 抗CTLA-4モノクローナル抗体イピリムマブは、2011年から切除不能のメラノーマの治療薬として承認されていた。今回は術後補助療法への適応拡大となる。当該適応に関するイピリムマブの効果と安全性は951例のRCTで検証された。被験者はメラノーマ切除後の補助療法として、イピリムマブあるいはプラセボに割り付けられた。結果、イピリムマブ群の再発率は49%、PFSは26ヵ月、一方プラセボ群の再発率は62%、PFSは17ヵ月であった。全生存期間は未達である。

 この試験でのイピリムマブの有害事象は、皮疹、疲労感、掻痒感、頭痛、体重減少、嘔気が主なものだった。また、内分泌腺、消化器系、肝臓、皮膚、神経系の自己免疫障害を来す可能性もあることから、発育中の胎児に悪影響を考慮し妊婦には禁忌となっている。

FDAのプレスアナウンスメントはこちら

(ケアネット 細田 雅之)