うつ病の新規発症予防へ、早期介入プログラム 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2015/12/22 うつ病の新規発症への認知行動予防(CBP)プログラムは、早期に開始するほど有効であり、6年後も明らかな効果がみられるなど持続的効果があることが明らかにされた。米国・ピッツバーグ大学医学部のDavid A. Brent氏らが、通常ケアと比較した無作為化比較試験の結果、報告した。両親がうつ病歴を有する子供は、青年期にうつ病や機能障害を発症するリスクがある。しかし、青年期うつや機能障害に対する予防プログラムの長期効果については知られていなかった。今回の結果を踏まえ、著者らは「CBPの効果は、ブースターセッションの追加や両親のうつ病に対する同時治療により増強される可能性がある」と述べている。JAMA Psychiatry誌2015年11月号の掲載報告。 研究グループは、CBPプログラムがうつ病エピソードの発生を減少させるか、うつ症状のない日を増加させるか、そして実施6年後の発達能改善に寄与するかどうかを調べるため、CBP+通常ケアと通常ケア単独を比較検討した。健康維持組織(HMO)、大学医療センター、地域のメンタルヘルスセンターなど4ヵ所で被験者を登録。年齢13~17歳で、少なくともどちらか一方の親に現在あるいは過去にうつ病エピソードあり、被験者自身は現時点でうつ病エピソードはないが、亜症候性うつ症状を有するか、過去にうつ病エピソードがあり現在は寛解している症例を適格とした。CBPプログラムは、週1回90分のグループセッションを8回、以降は継続セッションを月1回6回実施した。通常ケアは、家族主導によるメンタルヘルス治療とした。主要アウトカムは、うつ病エピソードの新規発症で、うつ症状評価スケールを用いて評価した。また同スケールで、うつ症状のない日を算出した。改訂Status Questionnaireで、青年期における発達能(例:学術的あるいは対人関係)を評価した。 主な結果は以下のとおり。 ・2003年8月~06年2月に被験者316例を登録。介入後、75ヵ月間追跡し(維持率88%)、2014年8月~15年6月に解析を行った。 ・登録時点での親のうつ病状態、登録施設、すべての相互作用因子を補正後、追跡期間75ヵ月にわたってCBP群の青年期うつ病発症率が低下した(ハザード比[HR]:0.71、95%信頼区間[CI]:0.53~0.96)。 ・CBPプログラムの有意な効果は、登録初期9ヵ月間の、うつ病エピソードの発生低下によるものであった。 ・CBPプログラムのベネフィットは、登録時、親が非うつ病の青年において、うつ病発症(HR:0.54、95%CI:0.36~0.81)、うつ症状のない日(d=0.34、p=0 .01)、発達能(d=0.36、p=0.04)に関して認められた。 ・発達能に関する効果は、CBPプログラムのうつ症状のない日々に対する効果を介してもたらされたものであった。 関連医療ニュース 青年期からの適切な対策で精神疾患の発症予防は可能か 魚をよく食べるほど、うつ病予防に:日医大 これからのうつ病治療、どんな介入を行うべきか 担当者へのご意見箱はこちら (ケアネット) 原著論文はこちら Brent DA, et al. JAMA Psychiatry. 2015;72:1110-1118. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] mRNAインフルエンザワクチンが「速い」「安い」「確実」を実現するかもしれない(解説:栗原宏氏)(2025/12/31) MASH(代謝異常関連脂肪性肝炎)に対するGLP-1/グルカゴン共受容体作動薬ペムビドチド24週間治療の成績;肝線維化ステージは改善せず(解説:相澤良夫氏)(2025/12/31) 子宮頸がん検診の選択肢に自己採取HPV検査を支持/米国がん協会(2025/12/31) がん免疫療法、投与時刻が効果に影響(2025/12/31) 認知機能低下のサインは運転行動に現れる?(2025/12/31) 疼痛治療薬の副作用が心不全の誤診を招く?(2025/12/31) お尻の形で糖尿病リスクを予測できる?(2025/12/31) 健康診断の新視点、筋肉量指標で高血圧リスクを見える化(2025/12/31) 飛行機や病院の空気中の微生物は皮膚由来の無害な細菌が優勢(2025/12/31) [ あわせて読みたい ] 薬剤性QT延長症候群とは(2015/09/30) 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31) ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15) Dr.ゴン流ポケットエコー簡単活用術(2014/06/11) 診療よろず相談TV(2013/10/25) ここから始めよう!みんなのワクチンプラクティス ~今こそ実践!医療者がやらなくて誰がやるのだ~(2014/05/15) 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会 領域別セッション(2013/11/12)