「バースデー・ブルー」で自殺が1.5倍に:大阪大学

提供元:ケアネット

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公開日:2016/06/14

 

 誕生日に自殺が増える「バースデー・ブルー」の仮説が日本人にも当てはまることを裏付ける統計結果が発表された。大阪大学の松林 哲也氏と米国・シラキュース大学の上田 路子氏は、1974~2014年に自殺や事故(交通事故、転落事故、溺死、窒息死など)により死亡した日本人207万3,656人の死亡記録をポアソン回帰分析を用いて検討した。その結果、自殺や事故による死亡者数が他の日と比べて誕生日に多いことが明らかになった。Social Science & Medicine誌オンライン版2016年4月29日号掲載の報告。

 主な結果は以下のとおり。

・自殺による死亡者数が、誕生日はそれ以外の日と比べて50%多かった。
・誕生日に死亡する人が増加する傾向は、性別、配偶者の有無、死亡時の年齢のサブグループに関係なくみられた。
・高齢者では、食事に出かけるなどの誕生日のお祝いに関連する特別な行動が事故死急増の一因になっていることが示された。対照的に、20代では誕生日の交通事故による死亡者数が著しく増加しており、報告者らによると、これは誕生日のお祝いでのドライブや飲酒に起因する可能性があるという。

(ケアネット 河野 祐子)