米国では、1,600万人超の成人がドライアイと推定されると、米国・Shire社のKimberly F. Farrand氏らが、地域住民を対象とした横断研究の結果を報告した。ドライアイの有病率は、男性より女性で高く、年齢とともに増加することも示された。また、著者は「18~34歳の若年者でもドライアイがみられることに注目すべきである」と述べている。American Journal of Ophthalmology誌オンライン版2017年7月10日号掲載の報告。
研究グループは、2013年のNational Health and Wellness Surveyの参加者7万5,000例のデータを用い、18歳以上の米国成人におけるドライアイの現在の有病率を推定するとともに、年齢や性別などの人口統計学的因子とドライアイとの関連について多変量ロジスティック回帰分析により検討した。
主な結果は以下のとおり。
・重み付き推定値に基づき、ドライアイと診断された人は、米国成人集団の6.8%(~1,640万人)と見積もられた。
・有病率は、年齢とともに増加し(18~34歳:2.7%、75歳以上:18.6%)、男性(4.5%、~530万人)より女性(8.8%、~1,110万人)で高かった。
・ドライアイの補正後有病率/リスクは、人種、教育または国勢調査地域で大きな差はなかったが、18~34歳と比較して45~54歳(オッズ比[OR]:1.95、95%信頼区間[CI]:1.74~2.20)および75歳以上(OR:4.95、95%CI:4.26~5.74)で高リスクであった。
・また、男性に比べ女性(OR:2.00、95%CI:1.88~2.13)で、保険の未加入者に比べ加入者(OR:2.12、95%CI:1.85~2.43、公的および民間保険 vs.保険なし)で、ドライアイのリスクが高かった。
(ケアネット)